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皇室献上茶続けたいけれど… 静岡県内、高齢化で担い手減

(2018/7/12 17:02)
平成最後の皇室献上茶を謹製した掛川市での手もみ式=4月下旬、掛川市生涯学習センター
平成最後の皇室献上茶を謹製した掛川市での手もみ式=4月下旬、掛川市生涯学習センター

 静岡県茶手もみ保存会が主導し、県内の茶産地が毎年持ち回りで行う皇室への茶献上事業が揺れている。茶業低迷や高齢化などで多くの生産者が経済的にも体力的にも繊細な茶園管理を行うことが難しく、「名誉なこと」と感じながらも引き受けに及び腰になっている。保存会は「伝統が途絶えてしまう」と危機感を募らせる。
 静岡県の献上事業は戦前に始まった。保存会主導になった1959年以降、保存会の支部が打診するなどし、茶産地を抱える自治体が交代で実行委員会を組織して担ってきた。
 保存会によると、依頼が難しくなったのは2000年以降。持ち回りの明確な順番は決まっていないため、05、07、12、14の各年度は、担当自治体が見つからず保存会単体で実施した。
 19年度の川根本町も土壇場で決まった。18年度予算を組んだ後に依頼を受け、「伝統を守らなければ」(農林課)と決断。町議会6月定例会に補正予算案を提出して対応した。ただ、20年度のめどは立っていない。
 榎田将夫事務局長(70)は「資金不足や茶園管理の担い手がいないことが理由では。主産業だった茶業の位置づけが市町の中でも変わってきていると感じる」と話す。
 献上事業は2~3年前から茶園管理などの準備を始める。過去に担当した中部地区の生産者は「指定茶園は多くの巡回が必要。摘採の日は決まっているので、そこに合わせて生育させるのが大変」と言う。自治体も摘み手の手配や式典運営など負担は大きい。住田恵朗会長(77)は「式典の簡素化といったコスト減の工夫などで理解を得ながら続けたい」と話す。

 <メモ>県内の皇室献上品は茶のほか、森町の次郎柿、浜松市北区細江町のミカンとネーブルがある。宮内庁によると、全国からの献上品の種類や数は非公開だが、いずれも昭和以前から受領。現在、新規の献上品は受け付けていない。

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