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田子の浦しらす祭り中止 富士、4年連続「苦渋の決断」

(2018/6/6 08:15)
不漁の影響で生シラスの販売も中止が続いている=5日午後、富士市の田子の浦漁協
不漁の影響で生シラスの販売も中止が続いている=5日午後、富士市の田子の浦漁協

 今春のシラス漁の不漁を受け、富士市の田子の浦漁協などで組織する「田子の浦漁協しらす祭り」の実行委員会は5日、同漁協で17日に開催予定だった祭りを中止すると発表した。祭りの中止は4年連続。ことしは何としても実施しようと開催時期を変更して準備を進めていただけに、関係者は「苦渋の決断」と肩を落とす。
 しらす祭りは田子の浦港で水揚げした新鮮なシラスの丼を安価で味わえるのが売りで、地元住民を中心に人気を集める同港の一大イベント。例年は9月に実施していたが、2015年から夏の不漁が続き、中止している。近年は春の水揚げ量が比較的多かったため、ことしは開催日程の前倒しを計画した。
 同港ではことし、3月23日にシラス漁が始まった。志村正人組合長(71)によると「序盤は順調だったが、5月ごろから不漁が続いている」という。豊漁の年は水揚げが1トン以上の日もあるが、6月4日の漁獲量は300キロ程度。同漁協での生シラスの販売も休止が続いている。7日に予定していた第2回実行委を前に「イベント用のシラスが確保できない」と中止を決めた。
 同港で水揚げされるシラスは「田子の浦しらす」として17年に農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に登録された。実行委はGI登録のPRも兼ねたポスター100枚、チラシ2千枚を用意していた。
 志村組合長は「自然が相手なので仕方がない。楽しみにしてくれていた人のために代替のイベントを考えたい」と話した。

 ■黒潮の暖水が関係か シラス不漁
 田子の浦港のシラス漁の不漁について県水産技術研究所(焼津市)は「表面水温で見ると、吉田港よりも駿河湾の内側には黒潮からの暖水が届いていない可能性が高い」と分析した。
 主要6港(用宗、吉田、御前崎、福田、舞阪、新居)のうち用宗港の漁獲量が他港に比べて落ち込んでいることを挙げ、用宗港より駿河湾の内側に位置している田子の浦港は「沖からのシラスの補給を受けていないと考えられる」と話した。
 主要6港の今季のシラス漁は、3月下旬から4月上旬までは豊漁だった。
 4月中旬以降、用宗港を除く5港は例年よりやや低下傾向にあるが安定しているという。

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