静岡新聞NEWS

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • mixiチェック

一時避難先の裾野で絵画展 福島の男性、病抱え制作

(2018/2/20 17:15)
作品を描く渡部和美さん=2月中旬、福島県南相馬市(家族提供)
作品を描く渡部和美さん=2月中旬、福島県南相馬市(家族提供)
動物や花などが生き生きと描かれた渡部和美さんの作品=1月下旬、裾野市石脇
動物や花などが生き生きと描かれた渡部和美さんの作品=1月下旬、裾野市石脇

 2011年の東日本大震災で福島県から裾野市に一時避難した男性による色鉛筆絵画の作品展が28日まで、同市の沼津信用金庫裾野北支店で開かれている。福島県南相馬市の元自動車整備士渡部和美さん(71)。福島に戻った後に病で倒れ、左半身のまひや視野狭窄(きょうさく)の後遺症を抱えながら制作を続けてきた。震災から間もなく7年。会話も困難な状況だが、渡部さんの親族は「お世話になった方々に作品を見てもらえる機会が得られてありがたい」と感謝を語る。
 作品展を企画したのは被災地支援に取り組む裾野市のボランティア団体「虹の架け橋」(勝又和也会長)。会場には繊細なタッチと豊かな色彩で生き生きと描かれたシマウマやライオン、バラや彼岸花など、病と闘いながら描き上げた24点が並ぶ。勝又会長は「病と闘う渡部さんの励みになれば」と強調する。
 渡部さんは被災直後、長女が住む裾野に避難。家を借りて長男の祐樹さん(36)と生活しながら「虹の架け橋」と交流を重ねた。12年に南相馬の実家に戻った後、しばらくして脳幹出血で倒れた。16年に、同県内で勝又会長らと再会したことをきっかけに、展示会の準備が進んだ。
 祐樹さんによると、南相馬の街はスーパーやコンビニ店ができ、人口も回復しつつあるものの、「津波被害が大きかった沿岸部はまだ木も生えていない状態」。避難生活を「不安だったけれど、裾野の方は本当に親身になってくれた」と振り返る。渡部さんは「(裾野の皆さんに)会いに行けたら良いのだが」と残念そうな表情で話していたという。
 会場には来場者からのメッセージノートがあり、作品の感想や後遺症と闘う渡部さんを励ます多くの言葉が寄せられている。

静岡暮らし・話題の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・
静岡新聞データベース

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿
静岡新聞モバイルサイト