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鹿肉をドッグフードに 西伊豆の夫妻、食害対策に貢献

(2018/1/17 17:01)
ホーンズを販売する川辺寿明さん(右)と亜希子さん。シカの狩猟から解体、加工まで行う=2017年12月下旬、西伊豆町
ホーンズを販売する川辺寿明さん(右)と亜希子さん。シカの狩猟から解体、加工まで行う=2017年12月下旬、西伊豆町

 西伊豆町宇久須でペットホテルを営む川辺寿明さん(60)、亜希子さん(43)夫妻が鹿肉を使ったドッグフード「ホーンズ」を販売している。2人は狩猟免許を所有し、狩りから解体、加工まで全てを行う。ペット看護士の資格も持つ亜希子さんの細やかな健康相談によって購入者のほとんどがリピーターに。農作物の食害に悩む住民の姿を見詰め、「地域に貢献したい」と意気込む。
 行楽で訪れていた同町の豊かな自然に魅力を感じ、2015年に横浜市から移住した。地元住民との交流が進むにつれて農作物の食害の深刻な現状を知り、16年に狩猟免許を取得。当初は肉を自家消費していたが、動物の尊い命を無駄にしないようにと、17年6月に商品化した。
 解体した肉をゆでて細かく切り、パック詰めする。自宅周辺の山中に設置したくくりわなを毎日見回り、掛かっていたら仕留めてすぐに解体、加工し、鮮度を保つ。動物が好きでペット看護士を志した亜希子さんは、今でも駆除するときに葛藤があるというが「頭数が多すぎるのはシカにとっても人間にとってもいいことではない」と言い聞かせている。
 市販のドッグフードに比べて脂肪分が10分の1以下で添加物を使っていないため、病気やアレルギーのあるペットでも安心して食べられるという。亜希子さんは販売後も小まめに健康状態を確認し、飼い主からはペットの体調改善を喜ぶ声も寄せられた。
 町産業建設課によると、町内の猟友会員は70、80代が中心で高齢化が顕著。担当者は「農作物被害の抑制とともに、ジビエ商品の販売によって町のPRにつながる」と期待する。亜希子さんは「現在の保存方法は冷凍しかない。災害時でも対応できる製法を考えたい」と抱負を語った。

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