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盲導犬候補から転身 牧之原の「J」、児童の登校見守る

(2017/12/7 09:00)
登校してきた児童を笑顔にさせるジェード=4日朝、牧之原市立萩間小
登校してきた児童を笑顔にさせるジェード=4日朝、牧之原市立萩間小
校庭の築山に児童が描いたイラストにもジェードがいる(右)
校庭の築山に児童が描いたイラストにもジェードがいる(右)

 牧之原市立萩間小の正門前で毎週月曜日の朝、黒毛のラブラドルレトリバーが児童を出迎える。7歳のメス、ジェードは見守り隊「輝(きら)っとレンジャー」の隊長だ。活動は来春で丸5年。寝ぼけ眼の児童も「ジェード、おはよう」とひとなですれば笑顔になって校舎へ駆ける。
 ジェードは2010年、盲導犬の候補として生まれた。日本盲導犬協会が運営する富士宮市の日本盲導犬総合センター「富士ハーネス」で訓練を積んだものの、動物への興味が強く突発的に反応することがあるためキャリアチェンジ(進路変更)犬に。12年春、早期退職直後の「相棒」を探していた牧之原市の永田菊寿さん(64)一家の一員となった。
 最終的に盲導犬にはなれなかったが、パピーウオーカーや訓練士ら多くの人に支えられて育った。永田さんは「優しい性格のJ(ジェードの愛称)に何か世の中に役立つことはできないか。それが恩返し」と思ってきた。13年春、地元の萩間小に見守り隊が誕生。永田さんに隊長就任の依頼があり「Jと一緒ならば」と引き受けた。
 児童はすぐさま、おとなしく愛らしいジェードのとりこに。永田さんは隊長の座を譲ることにした。月曜日に見守るのは「休み明けって、ちょっと憂うつになるでしょ。私自身がそうだった」。3年生の石田紗由奈さん(9)と増田小夏さん(9)は「ジェードに会うと元気が出てくる。友達みたいな存在」とはにかむ。
 日本盲導犬協会によると、盲導犬になれるのは訓練を受けた犬の4割ほど。それでもジェードと同じように別の道を歩み、盲導犬のPR犬や介助犬として活動する犬もいる。富士ハーネス職員の大塚春菜さん(36)は「社会で活躍する姿を見られてうれしい。ジェードを通じて盲導犬にも興味を持ってもらえたら」と期待。永田さんも「犬も社会貢献できることを知ってもらえれば」と話す。

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