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絶滅危惧種の海鳥繁殖に2年連続成功 下田・神子元島

(2017/12/4 17:02)
人工巣近くの岩場を歩く親鳥とみられるカンムリウミスズメ=3月下旬、下田市の神子元島(日本野鳥の会提供)
人工巣近くの岩場を歩く親鳥とみられるカンムリウミスズメ=3月下旬、下田市の神子元島(日本野鳥の会提供)

 絶滅危惧種の海鳥「カンムリウミスズメ」の保護に取り組む日本野鳥の会(東京都)が、下田市沖の神子元島で人工の巣を使った繁殖に2年連続で成功した。カンムリウミスズメは1年のほとんどを海の上で過ごすが、1月には繁殖地の近くに戻ってくる。同会は神子元島での繁殖活動を続け、「巣を改良し、他地域にも広めて生息数の増加につなげたい」としている。
 同会は2016年に人工巣での繁殖に世界で初めて成功。三つの巣で少なくとも5羽がふ化した。17年も4~5月に二つの巣で3羽が誕生し、親鳥の後について歩く姿をセンサーカメラで確認したという。
 カンムリウミスズメは外敵が少ない無人島を繁殖地にする。同会は下田港から南に約11キロの神子元島で、10年から人工巣の設置を開始。天然の巣の記録が少ないため、形式の異なるさまざまな巣を設け、試行錯誤を重ねながら繁殖を目指した。
 2年連続でひなが誕生した巣はコンクリート製のU字溝を使い、天敵のカラスが中をのぞき込めないよう入り口に鉄製パイプを取り付けた。内部は奥行き40~50センチ、高さ約20センチに設定。保全プロジェクト推進室の手嶋洋子さんは「営巣の傾向がつかめてきた。コンクリートは運搬が大変なため、プラスチックなどに代替できないか検証したい」と話す。
 カンムリウミスズメは日本近海に生息し、体長は約24センチ。国の天然記念物だが、環境変化で数が減っている。
 繁殖期に人が立ち入ると、巣を放棄する可能性があり、同会は「撮影目的などで近づくのは避けてほしい」と呼び掛けている。

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