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外来植物、駆除後は紙に 静岡の環境学習施設、資源化で有効活用

(2017/10/5 17:20)
静岡ヘリポート周辺に密生するオオキンケイギク=2016年5月、静岡市葵区の市沼上資源循環学習プラザ(同プラザ提供)
静岡ヘリポート周辺に密生するオオキンケイギク=2016年5月、静岡市葵区の市沼上資源循環学習プラザ(同プラザ提供)
オオキンケイギクを使って紙作りに取り組む重岡広男さん=9月中旬、静岡市葵区の市沼上資源循環学習プラザ
オオキンケイギクを使って紙作りに取り組む重岡広男さん=9月中旬、静岡市葵区の市沼上資源循環学習プラザ

 静岡市葵区の環境学習支援施設「市沼上資源循環学習プラザ」が、特定外来生物に指定されているキク科の多年草オオキンケイギクを利用した紙作りに取り組んでいる。日本全国に広がるオオキンケイギクを駆除するだけでなく、有効活用する画期的な活動で、全国的にも珍しいという。
 同プラザはこれまで、クズやカラムシなどの植物から紙を作り、地域の小学生向けに総合学習の出張授業を行うなどしてきた。こうしたノウハウを生かし、昨年の春、オオキンケイギクを駆除するだけでなく新たな利用法を考案した。
 5月下旬、同プラザは同市環境創造課職員とともに、静岡ヘリポート(同区)周辺に密生していたオオキンケイギクを駆除した。さらなる拡大を防ぐため、花と根は焼却処分し、花の下部の茎である花茎を乾燥・枯死させ、保管している。紙の原料となるのはこの花茎。細かく刻み、重曹を入れ煮込んだものをミキサーでかき混ぜ、型に流し込んで乾燥させるという。完成した紙は、はがきに活用することなどを想定している。
 同プラザの環境啓発顧問で農学博士の重岡広男さん(67)は、「これからの時代は、知識だけ持っていても通用しない」と指摘、この活動を教育にも取り入れようと意気込む。「特定外来生物は駆除することだけが定着している。何かに利用できないかという視点と豊かな発想力が重要。生物多様性への寄与も期待できる」と話す。
 同プラザは、オオキンケイギクから作ったはがきを静岡から投函(とうかん)することで、活動を全国に広めたいと意欲を見せている。

 <メモ>オオキンケイギク 5月~7月にかけて鮮やかな黄色い花をつける北米原産の多年生植物。2006年に環境省が特定外来生物に指定し、栽培、運搬、販売などが禁止されている。丈夫で緑化に有効なため利用されていたが、一度定着すると在来野草を駆逐し、景観を一変させるなど、日本の生態系に重大な影響を及ぼす恐れがある。道端や河原で一般的に見ることができる。

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