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新種のアリ、磐田と袋井に 教諭の沖田さんが発見

(2017/10/3 08:29)
沖田一郎さんらが発見した新種のアリ「カルディオコンディラ・イツキイ」(沖田さん提供)
沖田一郎さんらが発見した新種のアリ「カルディオコンディラ・イツキイ」(沖田さん提供)
新種のアリなどの標本を持つ沖田一郎さん=9月中旬、磐田市
新種のアリなどの標本を持つ沖田一郎さん=9月中旬、磐田市

 静岡県立袋井特別支援学校高等部の教諭で農学博士の沖田一郎さん(42)=磐田市=がこのほど、同市や袋井市などで「ハダカアリ」の新種を発見したとドイツの昆虫学者2人と共同でニュージーランドの学術誌「ZOOTAXA」で発表した。
 新種の学名は「カルディオコンディラ・イツキイ」。長男の一希(いつき)君(9)にちなんで名付けた。新種のアリを最初に採集したのは2006年秋ごろ。磐田市内の歩道を歩いていたところ、植え込みから出てきた「ハダカアリ」とみられるアリを発見した。昆虫図鑑の「ハダカアリ」と胸部の形態などが違うことから疑問を持ち、研究に着手。DNAの塩基配列による分子系統解析などを行い、これまで「ハダカアリ」と呼ばれていたアリには3種のアリが混在していることが分かった。
 新種の「イツキイ」は3種のうちの1種。体長2ミリほどで黒または黒褐色。ヒアリのような毒性はなく、土の中や岩の割れ目に巣を作る特徴がある。
 幼いころから昆虫学者に憧れ、身近なアリの研究を続けた沖田さん。07年に仕事を続けながら通信制大学院に入学。12年から3年間は岐阜大大学院に通って研究を進め、今年6月に農学博士になった。「職場と家族の支えで新種の発見にたどり着いた。今後も生徒たちと一緒にアリの研究を続けていけたら」と意気込む。
 新種の標本は、ドイツの自然博物館や静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアムなど3カ所に保管されている。同ミュージアムの岸本年郎准教授(昆虫分類学)は「身近なアリが新種であるとDNA分析で突き止めた有意義な発見。国際誌に掲載され、世界的に認められた」と評価した。

 <メモ>ハダカアリ アジアを中心に温帯から亜熱帯で、日本では関東以西に分布している身近なアリの一つ。2003年まで本州から沖縄本島にかけて分布する「ハダカアリ」と、石垣島に分布する「ヒヤケハダカアリ」の2種に分けられていたが、03年以降、外観が似ていることから「ハダカアリ」と1種にまとめられていた。17年の沖田さんらの研究で、1種にまとめられていた「ハダカアリ」は新種「イツキイ」を含む3種に分類された。

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