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ろうあランナー永井さん 長距離200勝へあと3つ

(2017/8/10 17:07)
自宅近くでトレーニングに励む永井恒さん=6月下旬、浜松市南区
自宅近くでトレーニングに励む永井恒さん=6月下旬、浜松市南区

 先天性の聴覚障害がある浜松市南区三新町の市民ランナー永井恒さん(61)が、国内外の長距離レースで通算200回の1位にあと3勝と迫っている。出場しているのは一般の大会で、約20年間に積み重ねてきた記録。「ハンディは乗り越えられる。ことし中には大台に乗せたい」と意気込んでいる。
 生まれつき高度の難聴で、話す能力も失う「先天性ろうあ」の永井さん。20年間で国内外の約680レースに出場し、3キロから100キロまでのさまざまな距離別、年齢別で優勝回数を伸ばしてきた。2016年は、67大会で23回優勝した。
 「ろうあ者は普段しゃべらないので肺機能が発達しづらい。難聴で情報量の制限もある」とハンディを承知の上で、一般の部門にエントリーしている。得意のハーフマラソンでは、終盤の景色を忘れるほど気迫を込めて走る。「完走ではなく、一般の部で勝負することに意義がある。障害者も強く生きられると知ってほしい」
 浜松ろう学校中等部時代に長距離を始め、27歳までに5千メートル、1万メートル、フルマラソンで当時のろうあ者日本記録(5千メートル=15分33秒0、1万メートル=32分46秒7、フルマラソン=2時間31分30秒)を打ち立てた。走ることから離れていた時期もあったが、37歳の時、闘病中だった当時2歳の長男を勇気づけたいとの思いから、練習を再開し、週末の大会に参加するようになった。
 レースの主催者側から「聞こえないと交通事故に合う」などと出場を断られたことが何度もあったという永井さん。障害への理解を促そうと主催者らに手紙を送るなど地道な活動を続け、今では390以上の大会で手話通訳を用意してもらえるまでになった。
 2020年の東京五輪・パラリンピックを控え、バリアフリーも叫ばれている今、永井さんは「県内でも以前と比べ、障害者のスポーツ参加への理解が広まっている。引きこもらず外に出てほしい」と呼び掛けている。

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