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「袴田事件」即時抗告審、最終局面へ 弁護団と検察応酬活発化

(2017/9/26 10:07)

 袴田巌さん(81)の即時抗告審で、9月中旬以降、弁護団と東京高検双方が東京高裁に対し、専門家の意見書を提出するなど応酬が活発化している。大島隆明裁判長が年内にも審理を終える意向を示す中、最終局面を前に有利な状況を作りたい思惑がうかがえる。
 「裁判所はこれで事実調べを終えるつもりでは」―。ある支援者の男性はいぶかる。26、27日には再審開始決定の根拠になった弁護側DNA型鑑定に関する証人尋問があり、スケジュールを逆算すると、尋問終了後に事実調べが打ち切られる、との見方がある。
 実際検察は15日、「犯行着衣の半袖シャツの血痕は袴田さんのものではない」とした弁護側鑑定人の手法について、産業技術総合研究所(産総研)の研究員の意見書を提出。
 「鑑定書には多くの架空的記述がある」などと弁護側鑑定を辛辣(しんらつ)に批判した内容に、弁護団からは「この段階になってそのような意見書提出はいかがなものか」と反発の声が出た。
 一方、弁護側も20日、捜査した警察官が行った職務犯罪を再審請求理由として新たに認めるよう求めた申し立てについて、九州大大学院の研究者らが作成した、補強する意見書2通を提出した。
 16年12月弁護団は特別公務員暴行陵虐罪などの成立を訴え同高裁に申し立てたが、「原審では職務犯罪には触れておらず、判例上不適法」との指摘が専門家からあった。検察は反論の意向を示しているという。
 さらに弁護団は20日、袴田さんの取り調べ録音テープと調書の食い違いについて分析した浜田寿美男・奈良女子大名誉教授の意見書を提出、併せて証人尋問も申し立てた。
 刑事弁護に詳しいある弁護士は「双方がここに来て“駆け込み”的に文書を繰り出しているのは、裁判所の意向をにらんでいる証拠」と指摘する。
 袴田さんの弁護団の1人は「年齢を考えれば審理の迅速化は不可欠だが、尽くすべき審理は尽くしてほしい」と苦しい胸の内ものぞかせる。

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