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豪雨災害「最悪」を想定 国、都道府県浸水区域見直し

(2016/6/26 11:10)
新たに公表された安倍川(右)と大井川の浸水想定区域(国交省静岡河川事務所サイトから)
新たに公表された安倍川(右)と大井川の浸水想定区域(国交省静岡河川事務所サイトから)

 昨年5月の水防法改正を受け、国土交通省と都道府県は、それぞれが管理する河川の洪水浸水想定区域の見直しを進めている。各地区の最大規模の降雨を想定するのがポイント。前例がない豪雨による災害が頻発していることへの対応という。「最悪の事態」を可視化し、万が一の洪水時における流域住民の円滑な避難につなげる狙いがある。
 県内では5月末、安倍川と藁科川、大井川が策定作業を終えた。国交省静岡河川事務所のサイトでは、川が氾濫した場合の浸水想定区域や、その水深、浸水の継続時間などが地図で確認できる。安田幸男副所長は地図が示す状況を「発生確率はきわめて低いが、近年の降雨状況を考えると絶対にないとは言い切れない」と話す。
 大井川を例に取ると、流域の統計データから千年に一度の確率で起こる可能性がある想定最大降雨量を「48時間で787ミリ」とし、シミュレーションの起点にした。周辺エリアで観測史上最大の1982年8月の台風10号が降らせた雨量の約1・5倍に当たるという。川に流れ込む水量を数値化し、河道を200メートルごとに区切って堤防決壊の有無を判定。それぞれの浸水深と浸水域を全て地図に盛り込んだ。
 新しい想定では、これまで最大39平方キロメートルだった浸水域が最大58平方キロメートルに広がった。最悪の場合、島田市の市街地が広く浸水する。安田副所長は「適切な避難を考える参考資料にしてほしい」と呼び掛ける。
 国交省河川環境課によると、見直し対象は国管理が約400河川、都道府県管理が約1500河川。国管理の約半数が策定を終えた。2017年6月までに全河川の作業を終え、流域市町村に新想定に基づくハザードマップ更新を促す。
 都道府県は国よりも作業が遅れている。本県は47河川が対象だが、6月時点で策定を終えた河川はない。
 1958年の狩野川台風で被害を受けた狩野川では、国交省沼津河川国道事務所が流域7市町から情報提供を受け、作業を進めている。程谷浩成調査第一課長は「市町と共に住民の水防災意識向上を図りたい」と語った。

 

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