静岡新聞NEWS

災害時、多様な要支援者 静岡・西豊田学区、対応へ実践訓練

(2019/3/10 11:00)
避難所受付で必要なケアの内容などを聞き取った=2018年11月、静岡市駿河区の市立豊田中(市障害者協会提供)
避難所受付で必要なケアの内容などを聞き取った=2018年11月、静岡市駿河区の市立豊田中(市障害者協会提供)
障害者用に設営した段ボールベッド=2018年11月、静岡市駿河区の市立豊田中(市障害者協会提供)
障害者用に設営した段ボールベッド=2018年11月、静岡市駿河区の市立豊田中(市障害者協会提供)

 未曽有の被害をもたらした東日本大震災は11日で発生から8年。教訓を南海トラフ地震への備えに生かそうと、静岡県内では行政、地域レベルでさまざまな対策が講じられてきた。静岡市駿河区の西豊田学区では、同震災でも混乱が生じた障害者や高齢者らの避難を考慮した宿泊型訓練が繰り返し行われている。過去5回実施された実践的な取り組みでの成果と課題を聞いた。
 同学区では2011年、障害者の災害対策を進めていた市障害者協会の主導で訓練が初めて実施された。地域住民に加え、車椅子利用者のほか、視覚障害や知的障害のある同協会の会員らが参加し、ライフラインが止まった想定で行われた。
 「日常生活で会うだけでは分からないことがたくさんあった」。こう話すのは、当時、民生・児童委員として実行委員となった青山文代さん(77)。電動車椅子は重さ数十キロあり、段差があればその都度大人が集まって持ち上げなければいけなかった。知的障害のある人は自分の生活リズムに合わせて入浴を訴えた。1人1本の配給だった飲料水をすぐに飲み干して追加を求める人や、発電機の音でパニックになった精神障害者もいたという。青山さんはこの経験から、障害者を含めて地域住民が集えるサロン「カフェ蔵」を開設。高齢者や子育て世代へも積極的に災害対策を呼び掛けている。
 訓練は、避難所運営ゲーム「HUG」を、図上でなく実践する「“リアル”HUG」の手法をとる。参加者が実際に動くことで必要な配慮に気づき、対策につなげる狙いがある。

防災・減災の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・
静岡新聞データベース

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿
静岡新聞モバイルサイト