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プレート境界到達断念 JAMSTEC、ひずみ領域の岩石採取へ

(2019/2/9 07:17)
新たな決断を説明するJAMSTEC地球深部探査センターの倉本真一センター長=8日午後、東京都港区
新たな決断を説明するJAMSTEC地球深部探査センターの倉本真一センター長=8日午後、東京都港区

 清水港を実質的母港とする地球深部探査船「ちきゅう」を使って紀伊半島沖で行っている南海トラフ巨大地震発生帯の掘削について海洋研究開発機構(JAMSTEC)は8日、都内で記者会見し、最終目標としてきたプレート境界到達を事実上断念したことを明らかにした。複雑な地層で掘削が難航した。固着域の上方でひずみをためている領域に到達する可能性はあるという。
 JAMSTECによると、掘削してもドリルを引き揚げると孔が変形し、同じ孔を掘り進められない現象が続いた。結果的に昨年11月から今年1月までに五つの孔を掘ったが、状況は好転せず、六つ目の孔をドリルを引き揚げずに掘り進めることを決断した。
 ドリルは摩耗するまで通常200時間ほど使用でき、10日~2週間程度は掘り進められる計算。この選択によって海底下約5200メートルのプレート境界到達は不可能になる見込みだが、ひずみの蓄積領域の岩石試料を採取できる可能性が高まる。
 六つ目の孔は6日に掘削を開始。8日現在で海底下2928メートル付近を温度や圧力などのデータや岩石破片試料などを採取しながら毎時数メートルほどの平均速度で掘り進めている。
 JAMSTEC地球深部探査センターの倉本真一センター長は「もろい地層を崩れないように掘る対策は奏功しているが、同じ孔を掘り直せない現象は予見していなかった。詳しい原因はまだ分からない」と説明。「過去の課題を乗り越えながら今も常に新しい成果が得られていることは変わらない。必ずや地震発生帯に関しての新しい知見が得られると思う」と見据えた。

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