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団員数減、高齢化…水防団、募る危機感 静岡県内

(2018/9/2 08:00)
水防技術の普及を図りながら団員を増加させようと実施した静岡市水防団長尾川分団の訓練=8月26日、同市葵区
水防技術の普及を図りながら団員を増加させようと実施した静岡市水防団長尾川分団の訓練=8月26日、同市葵区

 各地で豪雨災害が相次ぐ中、水害時に地域を守る静岡県内水防団の高齢化と団員数の減少が進んでいる。団員からは「いざというときにきちんと役割を果たせるのか」と不安の声が漏れる。こうした状況で、水防団を身近に感じてもらうとともに、団員確保にもつなげようと、水防技術の普及を図る取り組みも始まった。
 水防団は台風接近時などに河川を巡視し、水位や堤防の損傷などをチェックして行政に報告する。必要に応じて周辺住民に避難の呼び掛けも行う。堤防の漏水などがあった場合は損傷の拡大を防ぐための処置を施す。
 水防団がある県内の自治体は静岡、浜松、富士、焼津の4市。静岡市水防団は定員が2413人と市条例で定められているが、定員割れが続く。2003年4月の時点で2320人だった団員は18年4月には2187人に減った。年齢構成は60代41・2%、70代以上16・4%と過半数が60歳以上で、高齢化が進んでいる。富士市水防団も団員数が減っていて、定員622人に対し491人と定員割れしている。
 「川を巡視するにも土のうを運ぶにも、多くの人数が必要」と語るのは、静岡市水防団本部の荻野又一郎本部長(68)。人口減やコミュニティーの希薄化などが団員減につながっているとして、「水防団の力が落ちている。地元に広く活動をPRしなければ」と危機感を募らせる。
 こうした状況を打開するため、同水防団の長尾川分団は毎年8月に行う地域住民参加型の訓練に力を入れる。被害を防ぐ実用的な技術を習得してもらおうとごみ袋や段ボールなど家庭にある物で「簡易土のう」を作る方法を、17年度から住民に教え始めた。
 堀越隆正分団長(64)は「水防の重要性や水防団の役割を住民に理解してもらうことが団員の増加に結び付けば」と期待する。

 <メモ>水防団員は非常勤特別職地方公務員。訓練や水害時に活動した場合は報酬が支給される。活動に使用する装備品は自治体が貸与する。団員の募集は、水防団の各分団が中心となって地域住民に呼び掛けている。水防団がない市町は消防団が水防活動を担っている。

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