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南海トラフ「半割れ」防災対応案、委員ら評価 政府が開始合図へ

(2018/8/7 08:05)
「半割れケース」の防災対応について議論を交わした作業部会=6日午前、都内
「半割れケース」の防災対応について議論を交わした作業部会=6日午前、都内
「半割れケース」を想定した内閣府の主な防災対策案
「半割れケース」を想定した内閣府の主な防災対策案

 南海トラフ巨大地震の想定震源域の半分で大地震が起きた場合、割れ残った地域の住民や企業はどう備えたらいいのか-。6日の中央防災会議有識者ワーキンググループ(作業部会)で内閣府が示した「半割れケース」の防災対応案。気象庁の報告を受けた政府が、自治体や企業が事前に定めた防災対応の開始を合図する仕組みや警戒期間の目安を初めて明記し、委員からおおむね賛意が上がった。
 内閣府案によると、半割れケースの場合、防災対応を開始する必要がある旨を政府が宣言し、それを受けて住民や企業が事前避難や施設点検など事前に定めた防災対応を取る。期間は3日~1週間程度を基本に幅を持たせる。大地震が起きなかった場合でも全国一斉に対応をやめることはせず、地域や企業の個別状況に応じて警戒の度合いを段階的に下げる「警戒レベル」の概念も提案した。
 防災対応の作成は、国が基本的な方針や手順を示した上で▽都府県や市町村、企業などが計画を検討▽地域ブロックごとの協議会などで計画の連携を図る-ことが必要とした。
 静岡大防災総合センター長の岩田孝仁委員は「防災対応のトリガー(引き金)を政府が引くことと、地震に対する『警戒レベル』という概念が盛り込まれたのは大きな前進」と事務局案を評価した。
 委員の川勝平太知事の代理で出席した杉保聡正県危機管理監は「政府のトリガーに加え、防災対応を取るべき期間が具体的に示されたことで本県の検討の参考になる」と意義を話し、モデル地区である本県の議論に反映させる考えを示した。
 作業部会は年内のとりまとめを目指す。名古屋大減災連携研究センター長の福和伸夫主査は「議論が具体的になり、意見も活発化してきた。国の方針が決まらないと地方が動きにくいので、早く大きな方向性を示す必要がある」と述べた。

 <メモ>半割れケース 駿河湾から紀伊半島沖を経て日向灘まで続く南海トラフ巨大地震の震源域のうち半分でマグニチュード(M)8級の大地震が起きた状況。地震が起きなかった残り半分の震源域でも大地震が起きる可能性が高まる。最初の大地震で甚大な被害が発生している被災地の支援活動も難しい判断を迫られる。1944年の昭和東南海地震や1854年の安政東海地震などで実際に「半割れ」が起き、それぞれ2年後に昭和南海地震、32時間後に安政南海地震が発生した。

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