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富士山、火口周辺規制導入を 静岡大・小山教授ら提言

(2018/5/25 07:41)
富士山噴火前の「警戒レベル2」導入を提言する静岡大の小山真人教授=24日、千葉市内
富士山噴火前の「警戒レベル2」導入を提言する静岡大の小山真人教授=24日、千葉市内
火口部分における陥没(矢印)の様子=1990年代、富士山頂
火口部分における陥没(矢印)の様子=1990年代、富士山頂

 静岡大の小山真人教授(火山学)らが24日、千葉市で開かれた日本地球惑星科学連合大会で、噴火前に火口位置の特定が困難なため気象庁が使用しない富士山の「噴火警戒レベル2」(火口周辺規制)を、登山者保護の観点から導入を検討すべきと提言した。開山期には1日に最大約8千人が登る霊峰の防災対策をめぐる議論に一石を投じた形だ。
 噴火警戒レベルは通常、危険度に合わせて一つずつレベルを上げるが、「富士山は噴火形態が多様」として、レベル1(活火山であることに留意)からレベル3(入山規制)まで一気に引き上げる運用になっている。
 また、関係自治体などによる火山防災対策協議会は、レベル1でも通常と違う活動を観測した際に気象庁が出す「火山の状況に関する解説情報(臨時)」に合わせ、5合目以上の登山自粛を促す申し合わせを決めている。
 ただ、小山教授らは噴火前に危険な箇所が特定できる可能性がある事例として、富士山頂で1987年8月に発生した4回の有感地震を紹介。当時の観測記録や航空写真、測候所職員の証言などから、地震の原因は山頂の火口直下で80年代に陥没が進行し、それに伴って地震が生じたと推定した。
 発表ではレベル2を想定すべき事態の候補に、山頂や山腹における(1)顕著な地震活動(2)地熱や噴気の急激な出現(3)亀裂の発達―を挙げた。小山教授は「噴火前に火口が特定できる場合は本当にないのだろうか」と強調し、「火山活動の展開が速い場合、レベル1の対策では登山者の安全が十分確保できない可能性がある」などと警鐘を鳴らした。

 <メモ>噴火警戒レベル 気象庁が火山活動の状況に応じて、警戒が必要な範囲や住民らに必要な防災対応を5段階に区分して随時発表する指標。現在は全国39の火山で個別に設定されていて、富士山は2007年12月から運用が始まった。レベル5(避難)とレベル4(避難準備)は居住地域に影響があるため、特別警報に位置付けている。

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