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災害時、重機と燃料を優先確保へ 静岡県内民間団体が連携協定

(2018/1/31 07:58)
協定書に署名する各団体の代表者=30日午後、静岡市葵区の静岡国道事務所
協定書に署名する各団体の代表者=30日午後、静岡市葵区の静岡国道事務所

 大規模災害発生時、救援物資や救命救助の応援部隊などを受け入れるために必要な、車両が通れるだけのルートを切り開く「道路啓開」。燃料不足などにより活動に支障が出た東日本大震災を教訓に、静岡県内の建設業や石油販売に関わる民間団体が30日、重機と燃料の確保を優先的に行う連携体制を構築する協定を締結した。発災時に行政を介さず、各団体が独自の判断で重機と燃料の使用ができる仕組みは全国的にも珍しい。関係者は「静岡スタイルの防災力を高めていきたい」と意気込む。
 災害が発生した直後は最低限のがれき除去と路面などの段差修正を行い、救援ルートを確保する必要がある。負傷者の生存率が急速に下がるとされる「72時間の壁」までに救助を行うためには迅速な道路啓開が鍵となる。
 協定には、静岡建設業協会と清水建設業協会、県解体工事業協会、日本建設機械レンタル協会、県石油商業組合が参加。国土交通省静岡国道事務所が音頭を取り、数年前から協議してきた。
 今後は、道路管理者が建設業協会に災害対応の要請を行った場合、レンタル協会や解体工事業協会は重機などを提供し、石油商業組合がその重機の燃料を供給する。ガソリンスタンドでの優先供給をはじめ、タンクローリーでの運搬も行う。
 協定の対象となる道路は、静岡市内の国道と県道、市道。静岡国道事務所の隅蔵雄一郎所長は「こうした取り組みは全国的にも例がない。静岡市をモデルとして、他地域にも同様の連携体制を広げていきたい」と述べた。

 ■東日本大震災を教訓に
 東日本大震災では、内陸部の南北を貫く道路から沿岸部に伸びる道路を切り開いて救援ルートを確保する「くしの歯作戦」が展開された。本県でも、大規模災害時には同様の道路啓開が想定されている。
 静岡国道事務所によると、東日本大震災では一時的な燃料不足により道路啓開に支障が出たケースもあった。停電で営業できないガソリンスタンド(GS)がある中、営業できたGSには長蛇の列ができ、災害対応に当たる車両でも給油待ちになることもあった。
 GSなどでの混乱を避けるため、静岡市は給油優先車両のステッカーを発行。県石油商業組合は、非常時に燃料の残量や営業ができるかどうかを確認できるインターネット上のツールを作成した。また、停電時でも地下タンクから燃料をくみ上げるために必要な自家発電機の導入も県内全域で進めている。

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