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台風24号、静岡県内水産も受難 浜名湖カキ水揚げ大幅減

(2018/10/23 08:12)
浜名湖で育てているカキの成育状況を確認する養殖業者=10月中旬、湖西市新居町
浜名湖で育てているカキの成育状況を確認する養殖業者=10月中旬、湖西市新居町
台風による強風で全壊した養魚場の建て屋=10月中旬、静岡市清水区折戸のカネヘイ養魚場
台風による強風で全壊した養魚場の建て屋=10月中旬、静岡市清水区折戸のカネヘイ養魚場

 例年10月下旬ごろに始まる浜名湖産カキの水揚げが、台風24号の影響で11月中旬にずれ込む見通しになった。今夏以降に相次いで接近した台風による被害も重なり、水揚げ量も例年より大きく減る見込み。22日までの関係者への取材で分かった。出荷シーズンを前に養殖業者や観光関係者らを悩ませている。
 カキの養殖業が盛んな湖西市新居町や浜松市西区舞阪町の漁業関係者によると、台風24号の強風で生じた高波で、成育していた多くのカキが湖底に落ちたり、カキ棚が壊れたりする被害が出たという。県水産振興課によると、被害額は概算で約3200万円に上る。
 さらに今年は台風の上陸や接近が相次ぎ、東から西へ“逆走”した12号でもおおよそ1100万円の被害を受けるなど、例年になく養殖が難しい環境だったという。養殖業者は水揚げ時期を遅らせ、数が減った分、一つ一つの身を大きくして出荷するといった善後策を講じる。養殖業の男性は「身の育ちはいい。いいものを味わってもらいたいので残った分を丁寧に育てたい」と作業に汗を流す。
 湖西市新居町でブランドのカキ「プリ丸」を毎年1~3月に提供するカキ小屋の運営者榊原信一さん(65)は「提供数に限りが出てしまうかもしれない。注文数や人数を制限したり、予約制にしたりするなど、対応を検討したい」と話した。

 ■カワハギ1万5000匹死滅 静岡・清水区
 県水産振興課によると、台風24号による県内水産業への被害は176件、約2億6300万円に上る。内訳は施設の屋根や外壁、漁船の破損などが中心だが、静岡市清水区のカワハギや富士宮市のニジマス、浜松市のアユなど、各地の養殖施設でも被害が相次いだ。
 静岡市清水区三保でカワハギなどを養殖する「カネヘイ養魚場」は、台風24号に伴う停電で水槽に酸素が送れず、同区折戸で飼育していた成魚や稚魚約1万5千匹が死滅した。養魚場2棟も強風でほぼ全壊するなど壊滅的な打撃を受け、被害額は数千万円にのぼるという。
 同社は2016年から地下海水を活用し、天然物のカワハギよりも肝が大きい「きもはぎ」を養殖。地域ブランド化に向け、17年から出荷を始めたばかりだった。同社の宮城島重紀さん(54)は「これほどの被害は全く予想外」と肩を落とし、「今後は予備電源や建物の強度を見直し、自然災害への対策を強めたい」と話した。

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