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台風24号で農業被害32億円 静岡県内、施設損壊や塩害

(2018/10/12 07:53)
台風24号の強風でひしゃげたビニールハウスと塩害で傷んだイチゴの苗=2日、掛川市内
台風24号の強風でひしゃげたビニールハウスと塩害で傷んだイチゴの苗=2日、掛川市内
台風24号による静岡県内農業の被害状況
台風24号による静岡県内農業の被害状況

 台風24号による静岡県内の農業関連被害額(9日現在)が、平成以降の台風被害で2番目に匹敵する31億9200万円に上ることが11日、静岡県の集計で分かった。調査を継続しているため、拡大する可能性がある。県西部を中心に施設が損壊し、広範囲で農作物への塩害が発生。県内JAの担当者は「既に生育不良が起きている作物もある。今後の収量低下が不安」と危惧する。
 「これだけの被害は初めて。何とか立て直したい」。掛川、菊川、御前崎3市の沿岸域は県内有数のイチゴ産地。掛川市大渕のイチゴ生産者赤堀和博さん(39)は「需要が高まるクリスマスに向けて育てていた苗がやられた」と頭を抱える。管轄するJA遠州夢咲によると、強風に見舞われ、生産者146軒のうち91軒でハウスが損傷。塩害も深刻で、多くの苗が潮風をかぶりしおれた。同JAは9日に今季の出荷を始め、復旧を急ぐ。
 被害の内訳はビニールハウスなど施設が18億2400万円。農作物が13億4千万円、畜産物は2900万円。県西部は農業生産施設の被害が1501件と全体の6割以上を占めた。
 県内JAは、職員が巡回して被害状況を確認した。JAとぴあ浜松によると、苗を植えて間もないキャベツとタマネギの塩害が特に深刻という。担当者は「定植と台風が重なった。新しい苗の確保や販売単価への影響が心配」と話した。
 林業や水産業にも被害が広がった。森林・林業では、磐田市の防潮堤や各地の土砂災害などで8億9800万円の被害が出た。水産業は停泊中の漁船同士の衝突や転覆、養殖施設の損壊など2億6300万円。

 ■護岸沈下、体育館破損
 台風24号に伴う11日までの県のまとめによると、河川や道路、橋などの公共土木施設で少なくとも20件の被害が確認されている。主な箇所は焼津市の焼津大崩海岸の護岸沈下(被害額2億5千万円)や川根本町の大井川の護岸決壊(同2億円)など。
 学校関連では、県立高校の約9割に当たる80校372カ所で発生。浜松南高は体育館の屋根が破損・落下したほか、富士高は校舎玄関などが一部壊れた。県立特別支援学校も13校31カ所で被害を受けたほか、教育関連の5施設や職員住宅の5施設も外壁などが損傷した。私立学校は計42校で破損が確認された。
 台風の強風などにより、浜松市や伊東市など県内11の一般廃棄物処理施設で屋根などが壊れたほか、グランシップなど五つの文化施設や観光関連22施設、県営住宅44団地でも破損箇所があり、被害額などを調べている。

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