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客車運送業者社員を逮捕 大井川鉄道搬入で静岡県警

(2018/9/6 07:38)
運送業者本社を家宅捜索する静岡県警の捜査員=7月3日、大阪市住之江区
運送業者本社を家宅捜索する静岡県警の捜査員=7月3日、大阪市住之江区

 大阪府の大手運送業者が鉄道客車を積んだ大型特殊車両を無許可のまま静岡県内の公道を通行させ、島田市の大井川鉄道(大鉄)に搬入していたとされる事件で、島田署と県警交通指導課は5日、道路法違反の疑いで大阪市東住吉区住道矢田、運送業者社員(55)を逮捕した。同署によると、容疑者は運行管理者で運搬作業やルートを指示、監督する立場。容疑を認めているという。
 逮捕容疑は2月28日と3月1日、大鉄がJR西日本から購入した山口線の人気客車5両を積んだ複数のトレーラーを、道路管理者の特殊車両通行許可を受けていないのに、御前崎港から国道1号や国道150号などの公道約60キロを2日間走行させ、大鉄の新金谷駅近くまで運んだ疑い。
 関係者によると、容疑者らは道路管理者の県島田土木事務所に通行ルートを示していったん申請したが、特殊車両の高さなどが原因で通れない箇所があり、同事務所が複数回にわたってルートの変更を求めていた。しかし申請内容を修正せず、許可を得ないまま、別のルートで運搬を強行したという。
 同署などは容疑者が違法性を認識した上で無許可で運搬させたとみて詳しい経緯を調べるとともに、別の社員らも関与したとみて捜査している。

 ■大惨事の恐れ、強制捜査 大鉄「全て委ねていた、驚き」
 総重量が20トン(高速道路は25トン)以上の車両などは特殊車両とされ、通行には道路法に基づく通行許可を道路管理者に申請し、許可を得る手続きが必要になる。関係者によると、特殊車両でひとたび事故が起きれば大惨事につながる恐れがあるため、国や県などが許可を出すまでには時間を要し、ルートの確認などが厳密に行われるという。
 県警は7月に運送業者本社を家宅捜索するなどし、運行管理や書類作成の実態を捜査してきた。社員が違法性を認識した上で無許可運搬を強行したとみられることや、事故が起きた場合の重大性を鑑み、強制捜査に踏み切った。
 大井川鉄道は5日までに取材に応じ、「運搬業務は全て委託先に委ねていたため驚いている」と語った。6月初めに監督官庁から事情を聴かれ、問題を初めて把握したという。鉄道客車の運搬は専門技術や経験が求められ、一握りの業者しか受注できないとされる。運送業者は業界大手で鉄道車両は年100~200両を運搬。過去に大鉄の客車運搬も受託しているが、「その際は問題は無かった」(大鉄)という。
 運送業者の社長は取材に対し、申請手続きを3~4カ月間続けていたとした上で、「許認可チームと現場チームの連携不足があった。運搬日を遅らせたくないとの現場の思いもあった。私の教育ミス」と述べた。

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