静岡新聞NEWS

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • mixiチェック

加藤剛さん死去 御前崎出身、俳優「大岡越前」 80歳

(2018/7/9 16:03)
静岡まつりの大御所花見行列で、大御所役を務めた加藤剛さん=1996年4月6日、静岡市内
静岡まつりの大御所花見行列で、大御所役を務めた加藤剛さん=1996年4月6日、静岡市内

 テレビ時代劇「大岡越前」や映画「砂の器」で知られ、端正な顔立ちと落ち着いた演技で人気を集めた俳優の加藤剛(かとう・ごう、本名剛=たけし)さんが6月18日午前10時11分、胆のうがんのため東京都内の施設で死去した。80歳。静岡県御前崎市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。お別れの会を9月22日に東京・六本木の俳優座劇場で開く。
 早稲田大を卒業後、俳優座養成所に入り、1962年にドラマ「人間の条件」の主人公に抜てきされて注目を集めた。山本薩夫監督の映画「戦争と人間」などに出演、正義感の強い男や逆境を乗り越える力強い人間を演じて評価された。
 熊井啓監督の恋愛映画「忍ぶ川」で栗原小巻さんと共演して話題に。野村芳太郎監督の「砂の器」では、暗い過去を隠して自らの立場を守ろうとする天才作曲家を熱演し、代表作となった。
 70年に始まった「大岡越前」では、人情味あふれる裁きを下す大岡越前守忠相が当たり役になり、舞台でも演じた。NHK大河ドラマ「風と雲と虹と」では平将門役で主演した。
 他に、舞台「わが愛」3部作、ドラマ「三匹の侍」「獅子の時代」、映画「舟を編む」など、幅広く活躍した。
 2001年紫綬褒章、08年旭日小綬章など。著書に「こんな美しい夜明け」などがある。
 静岡県の「ふじのくに観光大使」としても活動した。1996年には静岡市での静岡まつりで大御所役を務めた。

 ■ふるさと思いの名優 御前崎、牧之原から悼む声
 テレビ時代劇などで活躍した俳優の加藤剛さんの悲報に対し9日、出身地の御前崎市やゆかりが深い牧之原市の関係者から驚きと悲しみの声が上がった。
 御前崎市の柳沢重夫市長は「お会いしたこともあり、身近で偉大な方が亡くなり大変残念」と弔意を表した。幼なじみで60年以上交流を続けた同市御前崎の服部栄さん(81)は「中学時代に学校で有志の勉強会を終えて帰宅する時、女子生徒の私を毎夜ガードマンのように送ってくれたのを昨日のことのように覚えている。ふるさとを大切にされる方で同級生らと舞台を何度も見に行った。無二の親友を亡くした」と惜しんだ。
 加藤さんは、オリザニン(ビタミンB1を発見した牧之原市出身の鈴木梅太郎博士の半生を描いた演劇「先生のオリザニン」や、ビタミンの日制定記念シンポジウムにも参加。遠縁の西原茂樹前市長(64)は「ものすごく優しく、ふるさとが大好きな人だった。戦争を体験し、二度と起こしてはいけないと強く思っていた」と悼んだ。杉本基久雄市長は「まだまだ活躍していただきたいと思っていたので残念。お悔やみ申し上げたい」と述べた。

 ■観光事業など精力的に参加 静岡発信に貢献
 加藤剛さんは本県の観光事業やイベントにも精力的に参加し、地域の魅力発信に貢献してきた。
 1996年の静岡まつりでは大御所花見行列の大御所役を務め、沿道を埋めた見物客の喝采に笑顔で応えた。県が著名人を任命する「ふじのくに観光大使」として、観光や伝統産業のPRにも貢献した。
 所属する俳優座の舞台「次郎長が行く」で清水次郎長を演じた縁で、2012年、静岡市清水区での講演会に次男の俳優加藤頼さんと共に招かれた。講演会を主催した次郎長翁を知る会の山田倢司会長(84)は「楽屋では、理知的で落ち着いた方という印象を受けた。舞台では、存在感が大きく、さすがと感じた」と振り返った。

静岡社会の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・
静岡新聞データベース

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿
静岡新聞モバイルサイト