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静岡市の救助「過失なし」 ヘリ作業中落下、器具選択は適切

(2017/12/8 07:35)
双方の主張と京都地裁の判断
双方の主張と京都地裁の判断

 約4年前に富士山で起きた滑落事故を巡り、京都市の男性=当時(55)=の遺族が静岡市を相手取って起こした損害賠償請求訴訟。京都地裁の三木昌之裁判長は7日、「原告の請求はいずれも理由がない」などと述べて棄却した。判決を受け、山岳レスキューの関係者からは「妥当な判決」と安堵(あんど)する声が出た。
 訴訟の主な争点は、(1)縦につり上げて救助する器具「DSV(デラックスサバイバースリング)」を選択したのは適切だったか(2)落下防止のため下半身に股下シートを使うべきだったか(3)ヘリ収容の際に過失はなかったか―の3点だった。
 判決では、DSVの選択について「隊員がホイストカット(地上の隊員とヘリをつなぐワイヤを一度切ること)なしで強風下でも迅速な救助が可能なDSVを選択したことに過失はない」などと述べ、「水平につり上げる器具を使うべきだった」との原告の主張を退けた。股下シートの使用については、判決は「装着することがより適切」としつつも「日没が近く、突風が吹く富士山頂近くの救助だった。(不使用は)合理的な裁量の範囲内」と結論した。
 また、ヘリ収容の際、隊員が一度男性をヘリに収容しかけたものの、足の一部がスキッド(ヘリの着陸脚)に引っかかったことに気付かず、DSVを引っ張って落下させてしまったとされた点についても三木裁判長は「荒天で視界が悪い中、男性の足元の確認は極めて困難だった」などと述べた。
 判決が言い渡された法廷に原告側の代理人は姿を現さず、静岡新聞社の電話取材に対し、「判決文を見ておらず、コメントできない」と述べた。静岡市の田辺信宏市長は判決を受けて「懸命な救助活動が適切であったことが認められた」とコメントした。

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