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天竜川下り船事故、元船頭主任に逆転無罪 東京高裁

(2017/9/21 07:40)

 2011年8月に浜松市の天竜川で乗客ら5人が死亡した川下り船の転覆事故で、業務上過失致死罪に問われた運営会社「天竜浜名湖鉄道」の元船頭主任の被告(68)の控訴審判決で、東京高裁は20日、禁錮2年6月、執行猶予4年の一審静岡地裁判決を破棄し、逆転無罪を言い渡した。大島隆明裁判長は操船した船頭を指導する立場にあったとされた元船頭主任について「過失があったことを認めるに足りる証拠はない」と理由を述べ、無罪の主張を全面的に認めた。一方で、同社の経営陣を「安全管理体制の構築に対する意識が極めて薄かった」などと厳しく批判した。
 裁判では当時、現場に居合わせていなかった元船頭主任に過失があったかが争点だった。一審判決は船が川底からの急激な噴流に巻き込まれて180度転回し、左岸の岸壁に衝突、転覆した事故を元船頭主任が予見でき、安全な運航方法や危険回避措置を船頭に指導・訓練すべき義務を負っていたが、これを怠った―などと過失を認定した。
 これに対し、大島裁判長は過去に転覆事故がなく、噴流で船首が振られても立て直す訓練が行われていたことなどを挙げ、「被告が転覆などについての現実的な危険性を認識し得たとは考えがたい」と元船頭主任の予見可能性を否定した。
 また、元船頭主任が同社から受託した業務内容からは、安全な運航を確保するための指導・訓練を実施する義務や他の船頭に対する監督権限があることをうかがわせるものが存在しないと指摘。同社の安全管理規程で位置付けられていた乗船場の運航管理補助者という立場にも、訓練の実施や必要性の進言をする法的義務は生じないと結論付けた。

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