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個人番号カード、普及率低迷 静岡県内自治体、国施策に批判

(2019/1/16 07:47)
静岡県内市町のマイナンバーカード普及率
静岡県内市町のマイナンバーカード普及率

 市区町村から希望した住民に交付されるマイナンバーカード(個人番号カード)の普及が全国的に進まない中、静岡県内でも2018年12月1日現在の普及率は全国平均(12・2%)を下回る11・2%にとどまっている。県内市町は普及率の向上に向け、カードを使ってコンビニエンスストアで各種証明書の発行が受けられる「コンビニ交付」を始めるなど利便性向上に努めている。
 総務省のまとめによると、県内市町で普及率が全国平均を上回っているのは10市町で、最高は東伊豆町の17・2%。同町の担当者は県内最高となった理由について「身分証として使えることが、高齢者に口コミで広がったことなどが原因では」とする。ただ、18年4月から始めたコンビニ交付の利用は証明書などの交付全体の数%にとどまり、「カード普及にはつながっていない」のが実情だ。他の市町の担当者も、カードの利用価値が低く、住民が望んで取得する魅力がないことを普及率低迷の理由に挙げる。
 県内では24市町が国の補助を受けてコンビニ交付の導入を進める。さらに市町でつくる県行政経営研究会の課題検討会を通じ、普及に向けた情報を共有。複数の市町職員が連携して企業などを訪ね、カードの交付申請を受け付ける「一括申請方式」も試行している。
 ただ、こうした市町の努力とは裏腹に、国の施策はちぐはぐだ。国税庁は1月から、個人番号カードがなくてもインターネットで税金の申告、納付手続きができる新方式を導入した。地方からは「カードを持つメリットがさらに低下する」(県地域振興課)と懸念する声が上がる。
 18年12月、静岡市で開催された県市長会では、島田市の染谷絹代市長が、国税庁とカードの普及を図る総務省の足並みがそろっていないと批判。「国は全省庁で整合性のある取り組みをしてほしい」と注文し、国に普及の方向性を明確にするよう求めることを提案した。出席した市長から同調する声が相次ぎ、全国市長会を通じて国に要望することを決めた。
 政府は10月の消費税率引き上げに伴う経済対策で「自治体ポイント」をマイナンバーカードに蓄積できるようにする方針で、これが普及率向上につながることを期待する声も上がっている。

 <メモ>マイナンバーカード 国内に住民票がある人に12桁の番号を割り当てるマイナンバー制度に基づき、希望者に交付される。2016年1月から交付を開始し、県内は18年12月時点で42万816枚を交付済み。税や社会保障関連などの行政手続きの情報管理や、手続きの簡素化による国民の利便性向上が目的。県内24市町ではコンビニエンスストアで住民票の発行などのサービスを受けられる。カード交付後に身分証としても利用できる。

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