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静大電子工学研、初改修へ 「テレビの父」高柳健次郎氏ゆかり

(2018/4/15 07:32)
老朽化した建物の改修が始まる静岡大電子工学研究所=4月上旬、浜松市中区
老朽化した建物の改修が始まる静岡大電子工学研究所=4月上旬、浜松市中区

 世界で初めてブラウン管でイロハの「イ」の字を映し出し、「テレビの父」と呼ばれた高柳健次郎氏(1899~1990年)の流れをくむ静岡大電子工学研究所(浜松市中区)が、設立から53年で初となる施設の改修工事に乗り出す。老朽化した建物を6月ごろに取り壊す予定で、新技術を追求した高柳氏の精神は新たな研究所へ継承される。
 研究所の設立は1965年。旧帝国大以外の新制大学では全国初となる理工学系の大学付置研究所として誕生した。背景には静大工学部前身の浜松高等工業学校で電子式テレビの受像、撮像に成功した高柳氏の功績があり、開設当時の渡辺寧学長は同研究所の記念誌に「固く閉ざされた壁がついに開かれた」と念願かなった喜びをつづっている。
 設立時に学生として所属した静大の中西洋一郎名誉教授(76)は「国立大の研究所としてはずいぶんモダンな建物だった」と思い返し、53年間見続けてきた研究所の“門出”には「期待が半分、寂しさも半分」と複雑な気持ちを抱く。
 改修する同研究所南側の棟は開設当初に建てられ、コンクリートが劣化するなど施設の老朽化が進んでいた。新たに建てる研究所は鉄筋コンクリートの5階建て。研究室や実験室、会議室などが入り、精密機器などを扱うクリーンルームは2015年に併設された光創起イノベーション研究拠点に移転する。83年に増設した北棟は今後も残す。
 完成予定は2019年。三村秀典所長(61)は「研究に挑む高柳先生の精神は今後も受け継いでいく。研究しやすい環境を整え、さらに大きな成果を出していきたい」と話した。

 <メモ>静岡大電子工学研究所 情報を画像化、視覚化する「イメージング」技術に特化した日本で唯一の研究施設。ナノビジョン、極限デバイス、ナノマテリアル、生体計測の4分野を柱とする光・電子工学の研究を進める。現在は34人の技術者が所属し、研究を通じて学生への教育も続けている。

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