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地滑り対策工事「ドローン有用」 静岡・由比地区で導入検討

(2017/4/5 08:07)
地滑り対策の工事が進む事業エリア(手前左の斜面)=4日午前、静岡市清水区由比西倉沢の薩タ峠周辺(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
地滑り対策の工事が進む事業エリア(手前左の斜面)=4日午前、静岡市清水区由比西倉沢の薩タ峠周辺(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)
小型無人機「ドローン」で測量を実施する作業員=2月中旬、静岡市清水区由比西倉沢の薩タ峠周辺
小型無人機「ドローン」で測量を実施する作業員=2月中旬、静岡市清水区由比西倉沢の薩タ峠周辺

 急峻(きゅうしゅん)な地形で円滑に工事を進めるため、国土交通省富士砂防事務所は、静岡市清水区の薩タ峠周辺で行う「由比地すべり対策事業」で小型無人機「ドローン」など情報通信技術(ICT)の本格導入の検討を始めた。周辺に東名高速道や国道1号バイパスといった交通の大動脈があり、地震や豪雨で地滑りが生じた場合は甚大な被害が想定されるため、生産性向上による迅速な施工を目指す。
 同事務所は2月中旬、工事用道路が計画通りに完成したかを確かめる「完工測量」をカメラを搭載したドローンで初めて実施した。写真を撮影しながら道路上空約30メートルを飛行し、20分足らずで作業を終了させた。
 工事を請け負う木内建設(同市駿河区)によると、従来の人力に基づいた測量手法では少なくとも数日はかかっていた。同社担当者は「ドローンの有用性が確認できた。現場の条件に合わせて適宜導入していきたい」と語る。
 課題はコスト面で、同事務所によると、ドローンや解析ソフトのリース料金は高く、特に平たんでない地形では一つ一つの工事エリアが狭いだけに、採算を取るのが難しいという。
 一方で、ICT導入で生産性が向上すれば、作業員不足や工期の遅れを補えるほか、作業員の安全性も向上するなどメリットは大きい。
 地すべり対策事業は2024年の完了を見込む。事業を担当した同事務所由比出張所の川嶋浩一前出張所長は「リース料金は今後安くなって採算が取りやすくなるだろう。建設従事者が減っても今より高い水準のパフォーマンスが実現できるようICTの導入を進め、事業をスピードアップできれば」と期待する。

 <メモ>由比地すべり対策事業 斜面の一部あるいは全部が崩落する地滑り災害を防ぐ工事を、約60ヘクタールのエリアで進める。2005年に着手した。地下深くに打ち込む「深礎杭(しんそぐい)」や地下水位を下げる「集水井」などを、危険度の高い箇所から順に施工している。地下水位が約10メートル低下するなど、事業効果がこれまでに確認された。

 ※(注)薩タ峠のタは土ヘンに垂

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