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ヤマハ本社の音楽サイレン、年内で“終演” 地元から惜しむ声

(2018/12/15 08:23)
年内で役目を終えるミュージックサイレン=14日午後、浜松市中区のヤマハ本社
年内で役目を終えるミュージックサイレン=14日午後、浜松市中区のヤマハ本社

 戦後間もない頃から浜松の街にメロディーを響かせてきたヤマハ本社(浜松市中区中沢町)のミュージックサイレンが、老朽化のため28日に役目を終える。「音楽の街」を象徴する存在として親しまれるサイレンの音。周辺住民からは惜しむ声が上がっている。
 ミュージックサイレンは音程の異なるサイレンを連動させ、設定した曲のメロディーを奏でることができる。初代は1950年、4号館屋上に設置され、始業・終業や休憩時間の合図として鳴らした。当時は数キロ先でも聞こえたという。
 現在のサイレンは89年設置の2代目。コンピューター制御で24音を出せる。稼働日の午前8時に「はにゅうの宿」、正午に「ぼだい樹」、午後5時に「家路」「アラベスク」などを奏でる。2003年には市の「浜松の音・かおり・光」の三十選に選ばれた。
 地元の中沢町では寂しがる声が尽きない。同町で生まれ育った男性(76)は「毎日当たり前のように聞いてきた。なくなって初めて寂しさが分かるはず」。古書店を営む男性(63)も「文化遺産として音を残す方法はないだろうか」と話す。
 生産終了から20年がたち、交換部品の入手が困難な上、設置先の4号館も解体が決まった。管理担当の杉山進さん(63)は「音を止めることなく、最後まで面倒を見られた。音を聞いて育っただけに幸せと思う」と話す。最終日は特別に6回鳴らし、午後5時の最後は「蛍の光」で締めくくる。

 <メモ>ミュージックサイレン 日本楽器製造(現ヤマハ)が1950年に開発。「工場のサイレンは空襲警報を連想させる」と不快感を持った川上嘉市会長(当時)の発案と伝わる。初代モデルは185台、2代目は12台が国内外の公共施設などに販売された。98年に生産中止となり、2011年には子会社ヤマハファインテックによるメンテナンス業務も終了した。現在、国内で稼働しているのはヤマハ本社を含めて6台とみられる。

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