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医療的ケア児を見守る手帳 静岡県立こども病院看護部が作製

(2019/1/22 08:26)
「わたしのケア手帳」を見ながら娘の成長を振り返る青嶋愛香さん=16日、牧之原市内
「わたしのケア手帳」を見ながら娘の成長を振り返る青嶋愛香さん=16日、牧之原市内
わたしのケア手帳
わたしのケア手帳

 人工呼吸器の装着や気管切開による痰(たん)の吸引など日常的に医療的ケアが必要な子どもに関する情報の一元化を目的に、県立こども病院(静岡市葵区)の看護部が「わたしのケア手帳」を作製した。ケアの内容や緊急連絡先、禁忌事項のほか、医療・福祉・教育の記録や災害時の持ち出し品などを1冊にまとめる。同病院の患者に配布を始め、3月頃から院内で本格運用する。
 手帳はB6判28ページ。特別支援学校や訪問看護ステーションなどにアンケートし、患者に関わる人たちが求める項目を盛り込んだ。
 医療的ケアが必要な子どもは、医療機関や学校、福祉施設などで多くの情報を伝える必要があり、成長に合わせて内容の更新も欠かせない。同病院では、入院のたびに生活調査票の提出が必須で、年々家族が希望する事柄も増えてきたという。桜井郁子看護部長は「ケアの内容や症状は患者ごとに違い、情報は多岐にわたる。『聞き忘れ』や『見落とし』がミスにつながる危険もある」と情報集約の意義を語る。
 重度脳性まひで酸素吸入や痰の吸引などが必要な青嶋結愛さん(13)=牧之原市=の母愛香さん(37)は昨年末、手帳を使い始めた。これまで自作の資料を用意していたが、内容の変更や不備が起こり得ることに加え、結愛さんが救急搬送された際は「いろいろ聞かれたが、パニックで答えられなかった」経験もある。「どんな時でも適切なケアをしてもらえるかどうかが娘の命に関わる。多くの人に支えてもらっているので、手帳を役立てたい」と強調する。
 手帳は家族が記入し、最終的には患者本人が携帯することを目指している。桜井看護部長は「さまざまな場で活用していただき、患者の支援拡大につながれば」と期待した。

 <メモ>静岡県教委によると、県立特別支援学校に通う児童・生徒のうち医療的ケアが必要な子どもは2018年5月1日時点で182人。医療の進歩などを背景に年々増加している。このうち、ケアの状況で最も多いのが鼻から管を通すなどして栄養を送り込む経管栄養で147人、次いで痰の吸引131人。ただ、未就学児らの数を含めた実態把握には至っておらず、県障害福祉課の担当者は「支援の在り方の検討が難しい」と話す。

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