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生後6カ月で卵摂取、アレルギー発症予防 浜医大の医師ら実証

(2016/12/10 08:08)
卵アレルギーの発症予防研究の概要
卵アレルギーの発症予防研究の概要

 浜松医科大小児科学講座の夏目統診療助教らが、乳児が生後6カ月の早い段階から卵を摂取することで卵アレルギーの発症を予防できることを実証した。9日、世界五大医学誌とされる「ランセット」で発表した。卵アレルギーの予防につながる食べ方を立証した研究は世界初とみられる。卵の摂食を避けるというこれまでの“常識”を覆す成果で新たな予防法となる可能性もある。
 夏目診療助教がことし3月まで在籍した国立成育医療研究センターでの研究成果。
 生後4カ月までに、食物アレルギーを発症しやすいアトピー性皮膚炎にかかった乳幼児121人をほぼ同数の2グループに分けて調査した。一つのグループは生後6カ月から毎日1回、十分加熱したゆで卵全卵の粉末50ミリグラム(卵換算で約0・2グラム相当)を摂取し、9カ月以降は250ミリグラム(同約1・1グラム)を摂取した。1歳時に、全員にゆで卵半分程度を摂取して比較すると、卵を摂取しなかったもう一つのグループは61人中23人(38%)が卵アレルギーを発症したのに対し、卵を摂取したグループは60人中2人(8%)にとどまり、発症を約8割抑えられた。卵に反応する抗体が減少し、耐性が付いたとみられる。
 湿疹のある皮膚に接触した原因食材が取り込まれて食物アレルギーを発症するメカニズムがあるため、今回はアトピー性皮膚炎の治療を徹底したことも予防効果を高めたとみている。
 夏目診療助教は「過去に食品を避けるガイドラインが広まり、今も卵の除去を推奨する育児本が多いが、真逆の結果になった。食べることも湿疹のケアも大事」と述べた。
 湿疹の治療が十分ではない例や、抗体を高めやすい生卵を摂取した研究では、アレルギーを発症したケースもあり、夏目診療助教らは既に卵アレルギーを発症している場合は専門医の受診を勧めている。

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