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第5章 始まりは学びから(3) 患者で教諭、だからこそ

(2018/6/10 13:02)
学級通信を作成する女性教諭。自身もてんかん患者だからこそ、「障害を抱える子どもの心の痛みが分かる」と語る=5月28日、東京都内
学級通信を作成する女性教諭。自身もてんかん患者だからこそ、「障害を抱える子どもの心の痛みが分かる」と語る=5月28日、東京都内

 自分もてんかん患者だからこそ、障害を抱える教え子たちの気持ちが分かる。クラスメートと同じ行動ができない悔しさと、からかわれた時の心の痛み。教室の“不穏な空気”を感じ取ると、東京都の女性教諭(33)はこう諭す。「みんなも目が悪い人は眼鏡を掛けるし、脚が痛ければサポーターをするでしょ。それを冷やかされたら、どう思うだろう」。そして、大事な一言を付け加える。「完璧な人間なんていないんだから」
 教職員になる夢をつかむまで、少しだけ遠回りをした。中学2年生だった19年前、徹夜でテスト勉強に励んだ翌朝に突然、意識を失って倒れた。その後も夜更かしすると、たびたび発作が襲った。寝不足は禁物だから、テレビの深夜番組は駄目。高校に進学しても、アルバイトはできない。青春を謳歌(おうか)する周囲から取り残された気がした。
 病院の主治医も追い打ちを掛けた。「先生は生活が不規則。諦めた方がいい」。思い返せば、病気の身を案じてくれただけかもしれない。それでも、多感な少女時代には重すぎた。教員一家に育ち、自身も幼い頃から追い続けてきた夢。未来が音を立てて崩れていくようで、自暴自棄になった。大学の現役合格はかなわなかった。

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