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第4章 家族とともに(4) 夫ら支え 不安越え育児

(2018/5/26 13:03)
夫(左)と一緒に長男(中央)との時間を楽しむ女性。苦しみを乗り越え、子育ての楽しさを感じ始めた=10日、愛知県一宮市
夫(左)と一緒に長男(中央)との時間を楽しむ女性。苦しみを乗り越え、子育ての楽しさを感じ始めた=10日、愛知県一宮市

 自分の身にいつ発作が起きるか分からない不安。思うように子どもに寄り添えない苦しさ。てんかん患者であり、母親でもある“二つの現実”のはざまで何度、心が押しつぶされそうになっただろう。素直に笑うことさえ忘れた過去の自分。今は違う。わが子がいとしくてたまらない。家族もみんなで支えてくれる。愛知県一宮市の女性(35)が生後9カ月になる長男に送るまなざしは優しい。
 23歳で発症したのは「難治性てんかん」。その名の通り、薬ではなかなか発作を抑えられない。手術までの9年間、頻発する発作に苦しんだ。てんかんを理由に就職を断られたこともあった。周囲の目や人前で発作を起こす恐怖におびえ、人懐っこかった性格は、いつしか影を潜めた。
 「私、変わりたい」。一大決心したのは、夫(39)と結婚して6年目の2014年のこと。新居を建てる準備を始めたのがきっかけだった。新生活を前に気持ちは自然と前を向いた。後遺症を恐れて一度は見送った外科手術を、聖隷浜松病院てんかんセンター(浜松市中区)で受けてみたいと打ち明けた。手術のかいあって、日常生活を妨げていた発作はぴたりと止まった。
 それから2年、小さな命がおなかに宿った。周囲に頼りたくないと、長男を出産した後は里帰りせずに自宅へ戻った。内心は不安でいっぱいだった。そんな時だ。夫が救いの手を差し伸べてくれたのは。「週2回、在宅勤務をすることにしたよ」。優しさが心底うれしかった。

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