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第4章 家族とともに(3) 老いる母 娘の自立信じ

(2018/5/26 13:02)
裁縫に取り組む望月啓子さん(右)と話す母の中村由美子さん=14日、沼津市内
裁縫に取り組む望月啓子さん(右)と話す母の中村由美子さん=14日、沼津市内

 娘の体の至る所に残るやけどの痕やあざが、てんかんとの壮絶な闘いを物語っていた。ひとたび発作を起こせば、無意識で道路に飛び出してしまうし、熱した油の中にも手を突っ込んでしまう。高次脳機能障害を併発しているから、過去の記憶もおぼつかない。
 富士市の中村由美子さん(63)は、嫁ぎ先から戻って一緒に暮らす長女の望月啓子さん(40)がふびんでならない。この6年間で繰り返された悲劇。とはいえ、娘も大人。年老いた親だって、永遠に寄り添えるわけではない。見えない出口にため息ばかりがこぼれる。「この先、ちゃんと自立して生きていけるだろうか」
 母親が言うのもおこがましいが、しっかりもので優秀な子だった。大人になってからも、結婚をして家事や育児に精を出し、立派に生活していた。そんな娘の人生の歯車が狂ったのは34歳の時。2012年、脳炎を患って1カ月にわたって生死の境をさまよった。何とか一命を取り留めたものの、その後の姿は変わり果てていた。顔が引きつり、けいれんする発作が10分置きに起きた。健康だった頃の面影はどこにもなかった。

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