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未明の激震 北海道現地ルポ(上)暗い歓楽街、停電余波

(2018/9/11 11:30)
札幌市の歓楽街・ススキノでは消灯したままのネオンも目立つ=10日午後10時ごろ、同市中央区
札幌市の歓楽街・ススキノでは消灯したままのネオンも目立つ=10日午後10時ごろ、同市中央区

 明かりの消えた看板、止まったままの観覧車-。札幌市の歓楽街・ススキノは、地震から4日が経過した10日も、依然として余波が残っていた。
 「節電中」の張り紙が街にあふれ、量販店の懐中電灯やモバイルバッテリーは品薄状態。「地震発生前よりだいぶ暗い。まるでススキノじゃないみたい」。通行人からこんな声も漏れ聞こえてきた。
 最大震度7の地震により引き起こされた北海道全域のブラックアウト。全道の使用電力の約半分を賄っていた苫東厚真発電所(厚真町)の緊急停止が引き金になった。需要が発電量を上回って周波数が低下し、ほかの火力発電所も次々と停止、大規模停電をもたらした。
 「真っ暗ですごく不安だった。スマホの充電も切れてしまい、情報を得たり連絡を取ったりできなくなった」。家屋の損壊や液状化など甚大な被害を受けた札幌市清田区の避難所で、自宅前の道路が陥没したという主婦(25)は発災後をこう振り返る。「電気が復旧した瞬間、号泣してしまった。生活を支えている電気について、もっときちんと考えなければ」と語った。
 停電は既にほぼ全域で解消したが、引き続き節電を求められている。北海道経済産業局の担当者は「工場の製造ラインの稼働時間などに影響が出ている可能性がある。なるべく早く元通りに企業活動ができるようにしなければ」と焦りを募らせる。
 静岡県内でも今回のような大停電は起き得るのか。中部電力静岡支店の広報担当者は「一つの発電所が停止するという条件では、管内全域の停電は考えにくい」と話す。(全道の需要の約半分を賄っていた苫東厚真発電所のような)一つの発電所に依存していない上、北海道電力と違い複数の電力会社と電気を融通し合える。ただ、「多くの発電所が同時に停止するなど悪条件が重なれば可能性はゼロではない」と説明する。
 「東西の電力融通についてはまだそれほど容量が大きくない。県外からの供給が途絶えた時のことも想定してよく検証すべき」と訴えるのは、静岡大防災総合センターの岩田孝仁センター長。家庭においても「私たちが停電への備えをあまり気に留めていないことが問題。改めて夜の地震への対応を見直すべき」と指摘した。
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 北海道で最大震度7を観測した地震。現地で停電や土砂崩れなど被害の実態や医療支援活動の現状を追い、静岡県で発災した場合の備えにもつながる教訓や課題を探った。
 

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