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危機感、住民に届かず 9月の浜松・大雨避難指示

(2015/10/3 07:43)
橋すれすれにまで水位が上昇した安間川(読者提供)=9月8日午前9時ごろ、浜松市東区天王町
橋すれすれにまで水位が上昇した安間川(読者提供)=9月8日午前9時ごろ、浜松市東区天王町

 9月上旬に浜松市の複数の住宅地に冠水被害をもたらした台風18号接近に伴う大雨。避難指示が発令された同市の安間川流域では河川氾濫の危険が迫りながら、実際に避難所まで逃れた住民は少数だった。避難情報を発する市の危機感が、冠水に慣れた地域の住民に十分に伝わっていない状況が浮き彫りになった。
 市内では6日から9日にかけて72時間雨量が観測史上最大を記録した。8日は早朝から雨脚が強まり、午前7~10時の3時間は安間川の水位が1時間に20センチずつ上昇。当時、東区市野町の市野橋付近の監視カメラ映像などを見ていた市職員らは「堤防を越えるまであと10センチだった」と緊迫した状況を振り返る。
 市危機管理課は「安間川に氾濫の恐れがある」として水位観測所で氾濫危険水位を超えた8日午前8時すぎ、流域の2万7462世帯7万3646人に避難勧告を発令し、同11時50分には避難指示に切り替えている。だが、避難所まで逃れた住民は市内全域でも15世帯25人にとどまった。
 流域の低地ではこれまでも、用水路の雨水が排出できずに冠水する「内水害」が頻繁に起きている。住民はいつものように冠水の対応に追われ、「氾濫の恐れ」への警戒心は薄かった。土のうの手配に奔走した天王町西自治会の石津恵也自治会長(70)は「河川の決壊まで想定する住民は少ない」と指摘。「あと数センチであふれる、など具体的な情報があれば、切迫感を感じる」と情報の少なさを嘆く。
 雨は8日午後には小康状態となり氾濫は避けられたが、翌日にも台風18号上陸に伴う豪雨が予想された。直後に発生した関東・東北豪雨は河川決壊の恐ろしさを見せつけた。「降り続かなかったのは偶然でしかない」。市危機管理課の小林正人課長補佐は「避難指示は市の最大限の警告。普段と違う状況を感じたら、住民自らが積極的に情報収集するように求めたい」と話す。

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