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地域の課題(衆院静岡4区)港湾振興 逃せぬクルーズ商機

(2017/10/15 11:00)
船を降りて、市内ツアーなどに向かうクルーズ客=7日午前、静岡市清水区の清水港日の出埠頭
船を降りて、市内ツアーなどに向かうクルーズ客=7日午前、静岡市清水区の清水港日の出埠頭

 秋晴れの富士山をバックに、港に接岸した巨大な船影から欧米の観光客たちが降り立ち、バスに乗り込んでいった。7日、通算11回目となる豪華客船「セレブリティ・ミレニアム」の入港を迎えた清水港日の出埠頭(ふとう)。訪日外国人たちは三保松原や日本平などを巡る静岡市内観光に次々と出発した。
 清水港を訪れるクルーズ船が劇的に増えている。2017年度は前年の19隻から43隻に増加予定。寄港を一気に押し上げたのが、全国で6港しかない「官民連携による国際クルーズ拠点」に国から選ばれたことだ。連携するアジアのクルーズ船などが定期入港するようになり、来年以降も増加が見込まれる。
 この日は、船会社のミニツアーのほか、市が港と最寄り駅を結ぶ無料シャトルバスを20分間隔で運行。清水駅前銀座商店街振興組合の杉山治理事長(44)は「街中を歩く外国人客の姿が増えた」とまちの変化を語る。
 一方で地元の受け入れ体制はまだ十分に追いついてはいない。3年後には100隻近い入港を見込む中、2隻目用の岸壁やターミナル施設の本格整備はこれから。さらに急務なのは静岡・清水の魅力を生かした観光コンテンツ、つまり地元にお金を落としてもらえる仕組みづくりだ。
 杉山理事長は「商店街に来ても、飲食店で地元の味を楽しむ海外客は一部」とこぼす。船の滞在時間は限られ、ボランティアによる案内には制約もある。中国人客の多い船の入港時はバスの8割近くが、市外のアウトレットモールに直行してしまう現実がある。
 横浜赤レンガ倉庫のような商業施設、駿河湾の魅力を集めた水族館―。県、市は「清水都心ウオーターフロント地区」「国際海洋文化都市」といった再開発構想をぶち上げるが、民間投資の呼び込みなど課題も多く、具体的な動きはまだ見えない。地元の官民組織、清水港客船誘致委員会の望月薫会長は「クルーズ拠点化で港に最大の追い風が吹いている。この風をつかめるか、民間と行政の本気度が今、試されている」と話す。

 ■国際クルーズ拠点に選ばれた清水港をどのように活性化させ、周辺地域に波及させますか
 ▽松原聡氏(共産新)
 クルーズ客が清水港を通過点にしないような地域商店街を巻き込んだ官民一体の取り組みの強化、景観や環境破壊の液化天然ガス(LNG)火力発電所建設阻止、周辺道路、駐車場など関連施設の整備に力を入れる。

 ▽田中健氏(希望新)
 国が担うハード面の整備はもちろんのこと、静岡の玄関口としての清水港の魅力を高め、観光拠点となるための景観整備・自然環境整備・食の推進を図ることで、地域と連携したまちづくりを後押ししていきたい。

 ▽望月義夫氏(自民前)
 岸壁整備や東海大と連携した国際海洋文化拠点の整備、折戸湾再開発、サクラエビなど駿河湾の漁業資源の活用、三保松原や日本平から富士山を望むパノラマを大切に国際港として発展するよう国、県、市と一緒に頑張る。

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