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「争点」の現場(2)人手不足 運輸、建設、警備業…

(2017/10/13 11:05)
チルド倉庫を見学して物流を支える技術を学ぶ高校生ら=9月30日、富士市のタカキュー富士低温センター
チルド倉庫を見学して物流を支える技術を学ぶ高校生ら=9月30日、富士市のタカキュー富士低温センター

 6日午後、静岡労働局が人手不足の業種に限定し、静岡市駿河区で初めて開催した合同就職相談会。運輸、建設、警備の73社が新たな戦力を求めて参加したが、来場した求職者は約40人。会場には空席が目立ち、「一人も来ませんでした」と苦笑する企業の採用担当者もいた。
 2017年8月の県内の職種別有効求人倍率は、警備が9・62倍、建設5・24倍、運輸2・98倍といずれも高水準。少子高齢化による労働人口の減少に加え、景気改善の影響で「3K(きつい、汚い、危険)」の印象を持たれがちな業界に人が集まらなくなっている。
 運送業は好景気でトラック輸送の需要が高まるが、慢性的に運転手が足りない。西濃運輸藤枝支店(藤枝市)の田口一樹副主任(32)は「顧客の間に挟まれ待遇改善が追い付かない」と窮状を訴える。若者の車離れが拍車を掛け、現役運転手の高齢化も深刻だ。3月施行の改正道交法で運転免許の保有年数を問わない準中型免許が新設されたが、輸送の主力は中型や大型トラック。企業は若手社員の免許取得支援にも追われている。
 食品配送の静浜トランス(島田市)は女性ドライバーの募集を始めた。取引先のスーパーなど一部店舗の協力で、女性が働きやすい午前中に配送ができる環境を整えたという。同社チルド事業部の鈴木雅典副部長(53)は「待機時間の長さなどの課題解消は運送会社単体ではできない」と社会全体での意識改善を求める。
 県トラック協会は、若年層の人材確保に向け16年度から高校生対象の職場体験セミナーに取り組んでいる。商品発注数のコンピューター管理やドライブレコーダーによる安全対策などの最新技術を紹介し“3K”のイメージ払拭(ふっしょく)を図る。
 セミナーに協力するタカキュー(富士市)の佐野寛社長は深刻化する人手不足の現状に「柔軟な輸送ができなくなる」と危機感を募らせ、「働き方の多様化に合わせて、労働の在り方を根本から議論する時代では」と問題提起した。

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