静岡新聞NEWS

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • mixiチェック

増田守人の歌声生の声(5) 40過ぎの新たな挑戦

(2018/9/7 16:41)

 「どうして舞台俳優になったんですか」と聞かれることが度々ある。「高校生の時に観た『キャッツ』に衝撃を受け、いつかあの舞台に立ってみたい、と思ったからです」などと答えたら、皆さん納得してくれるかもしれない。でも、残念ながらミュージカルの舞台を初めて観たのは、ずいぶん大人になってからだ。「オペラ座の怪人」を観たのも、40歳で劇団四季に入団した後のことになる。
 そもそも音楽学校で習えることなど基礎の「キ」だけ。卒業時点でスタートラインに立ったと同じことだ。それから、自分に合った先生を探し、レッスンを受けながら、実際にオペラやコンサートで、指揮者や演出家にもまれながら少しずつ成長していく。
 そうして、クラシックの世界で苦しんでいる時、知り合いの指揮者が劇団四季を勧めてくれた。「おまえにはもしかしたら、こういう世界が向いているかもしれない」と。
 ミュージカルといえば、歌と芝居とダンスが大きな構成要素だ。歌はともかく、芝居は全く自信はない。ダンスなんて恐怖以外のなにものでもなかった。つまり、オーディションには受からない、ということだ。
 でも、奇跡的に合格した。正直にいえば、その年はある程度歌のキャリアを積んだ人が求められ、僕はダンスの試験が無かった。ラッキーだった。
 40歳を過ぎてからの新しい世界。甘やかせ過ぎた体に、日々のレッスンは大変でないはずがない。
 先輩の役者、そして一緒に舞台をつくり上げていく仲間たちに助けられ、ここまでなんとかやってこられた。
 プロデューサーが出演者を集めるような公演なら、誰も他人の面倒などみない。浅利慶太先生のつくり上げた演劇をつくる集団としての理念が、今でも脈々と引き継がれている。

増田守人の歌声生の声の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・
静岡新聞データベース

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿
静岡新聞モバイルサイト