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しずおか駅舎探訪(9)JR東海・佐久間駅(浜松市天竜区)

(2017/8/18 11:00)
大きなスギの柱が印象的な佐久間駅併設の佐久間図書館=浜松市天竜区佐久間町佐久間
大きなスギの柱が印象的な佐久間駅併設の佐久間図書館=浜松市天竜区佐久間町佐久間
JR東海・佐久間駅
JR東海・佐久間駅

 ■図書館が待合室代わり
 愛知県の豊橋駅と長野県の辰野駅を結ぶ全長約200キロのJR東海飯田線。天竜川沿いの盆地にある佐久間駅(浜松市天竜区佐久間町)は、全国でも珍しい駅と図書館一体型の駅舎だ。
 駅の出入り口より大きな市立佐久間図書館の玄関をくぐると、目に入るのは大きな柱。「思わず抱きつく大人もいます」。司書の長谷川陽子さん(41)が紹介する。柱は、佐久間町内から切り出した樹齢109年のスギの木。幹回りは2メートルを超える。図書館には、木を切り出し、据え付けられるまでの写真がパネル展示されている。
 地元の木材が使われた温かみのある図書館は、無人化された駅の改築に合わせて1989年に開館した。当初は目の前に佐久間中があり、電車で通学する生徒が、待合室代わりに多く利用した。しかし、中学校は2007年に約2キロ離れた佐久間高(現浜松湖北高佐久間分校)内に移転。長谷川さんは「子どもの姿は、以前より少なくなった」と寂しがるが、その分、地域の交流の場にと、1人暮らしの高齢者を対象にした体験講座や、親子向けのお話会を積極的に開く。
 図書館を訪れるのは、地域の人だけではない。駅にある図書館は、観光案内所のような役割も持つ。玄関前の書棚を「さくま歩廊[ぷらっと]」と名付け、観光客向けのガイドブックや、ウオーキングマップを置く。「次の電車まで3時間、間隔が開くことも。のんびりと時間を楽しんでほしい」
 今年は飯田線全通からちょうど80年。長谷川さんは「佐久間は、飯田線と密接に関わってきた町」と、同線の測量に関わったアイヌ民族の技師、川村カネトに関する書籍などをそろえ、地域の歴史も伝えている。

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