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しずおか駅舎探訪(3)天竜浜名湖鉄道・敷地駅(磐田市)

(2017/6/23 11:00)
「〒」マークが大きく掲げられた天竜浜名湖鉄道敷地駅の駅舎=磐田市敷地
「〒」マークが大きく掲げられた天竜浜名湖鉄道敷地駅の駅舎=磐田市敷地
天竜浜名湖鉄道・敷地駅
天竜浜名湖鉄道・敷地駅

 ■地域に愛される「〒」マーク
 磐田市敷地の田園地帯にある天竜浜名湖鉄道の敷地駅。無人駅の三角屋根の駅舎には、郵便局を示す大きな「〒」マークが掲げられている。「駅の看板より目立っていますね」。入居する豊岡敷地簡易郵便局長の佐原均さん(67)はほほ笑む。
 業務を引き受けていたJA支店が閉店し、休止していた同郵便局を2012年、佐原さんが5年ぶりに再開させた。もともと貯金畑を歩んだ郵便局員で、10年に定年退職した。「退職後も自分の経験を生かせる場はないか」と考えていた際、同郵便局の再開を打診された。浜松市南区の自宅から車で45分かかるが、「地域のためになるなら」と手を挙げた。
 簡易局は、受託する個人や法人が自前で施設を用意する。目を付けたのが、敷地駅だった。1997年に旧豊岡村などが建て替えた駅舎は、地域の交流スペースが併設されたが、利用率が低くなっていた。
 住民の理解もあり、交流スペースだった場所を所有者の磐田市から借り受けて開局した。改装には約500万円の私財を投じた。「敷地地区は金融機関が他にない。住民の思いが開局を後押しした」と感謝する。
 普段は1日に10人ほど、近所の人が小包を送ったり、預金を引き出したりするくらい。それでも秋になれば、名産の次郎柿や、米を送る農家がよく訪れる。「ささやかながら地域の経済活動のお役に立てているかな」と充実感を漂わせる。
 「駅の郵便局」を始めて5年。その間、地区の小学校も閉校した。「地域の“最後のとりで”だよ」という住民の声が励みになる。「80歳までは現役で頑張るつもり」と柔和な笑顔で来局者を迎える。

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