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しずおか駅舎探訪(1)大井川鉄道・家山駅(島田市)

(2017/6/9 11:00)
SL列車から降りた観光客を出迎える家山駅。SLと趣ある駅舎は昭和にタイムスリップしたかのよう=島田市川根町家山
SL列車から降りた観光客を出迎える家山駅。SLと趣ある駅舎は昭和にタイムスリップしたかのよう=島田市川根町家山
大井川鉄道・家山駅(島田市)
大井川鉄道・家山駅(島田市)

 ■映画やドラマの“名脇役”
 「ポーッ」。汽笛も軽やかに蒸気機関車(SL)が、大井川鉄道家山駅(島田市川根町)のホームに入ってきた。100人余りの乗客を迎えるのは、築87年の木造駅舎。「懐かしいね」「タイムスリップしたみたい」。降り立った客が駅舎を見渡した。
 SLが走る同鉄道は、駅や沿線で数多くの映画やドラマのロケが行われてきた。中でも開業以来の駅舎がレトロな味わいを持つ家山駅は「鉄道員[ぽっぽや]」(1999年)や「ゼロの焦点」(2009年)などの映画を彩った“名脇役”だ。待合室には木製のベンチや、古めかしい看板が残る。
 駅の出札や改札、アナウンスまで1人でこなすのは、かつてSLの運転士などを務め、定年退職後も委託駅員として勤める原木光生さん(61)。月に20日余り出勤し、SLで訪れた観光客や地元客を出迎える。新入社員時代には、石坂浩二さんが主演した金田一耕助シリーズの映画「悪魔の手毬唄[てまりうた]」(1977年)のロケで、家山駅前を歩く通行人のエキストラに駆り出されたことも。「ほんの数秒しか映らなかったけどね」と苦笑する。
 多くの人を引きつける駅の懐かしさは、外観や内装だけではない。売っている切符は「硬券」と呼ばれる昔ながらの厚紙。自動券売機はなく、全て手売りだ。JRへの連絡切符など珍しい種類の硬券もあり、鉄道ファンが買い求めていく。
 桜の季節は家山止まりのSL列車が増発され、500人ほどが一斉に降りる。「写真撮影に夢中のお客さんも多い。事故が起きないよう細心の注意を払っている」。原木さんは表情を引き締め、かつて運転台に座ったSLを見送った。

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