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<日本画家>今川教子さん(静岡市清水区)

(2017/6/19 11:30)
岩絵の具とにかわ液を小皿に混ぜ合わせていく今川教子さん。晩秋の景色を多彩な岩絵の具で表現していく
岩絵の具とにかわ液を小皿に混ぜ合わせていく今川教子さん。晩秋の景色を多彩な岩絵の具で表現していく
浄水器を通したきれいた水
浄水器を通したきれいた水

 「辰砂[しんしゃ]」と呼ばれる日本画の赤系伝統色。「黒っぽい深み。ギラッとした輝きもある。とても神秘的」。日本画家の今川教子さん(36)=静岡市清水区=は、小瓶に入った天然鉱物の粉末を見つめた。
 一さじ取り、小皿へ。中指1本でにかわ液と混ぜ合わせていく。一皿に1色。「粒がだまにならないようにしっかり混ぜる」。長い歳月をかけて自然界で育まれた素材と向き合う作業だ。
 岩絵の具は、同じ素材でも粒子の大きさによって色味、質感が変わってくる。その幅は約15種類。粗い方が濃く、彩度が高い。細かくなるにつれ、淡い色調になる。
 高校では油彩を専攻していた。美大進学時に日本画へ転向し、自然の素材をそのまま生かす画法に引かれた。「旧石器時代のラスコー洞窟壁画、往時のフェイスペインティングに使われた顔料も鉱物。色の作り方は今でも変わらない。素材自体、古びない強さがある。いつも新しい感覚」。あえて大きさの異なる粒子を混ぜて描くこともある。
 一粒も無駄にしない。絵の具が乾くと湯を入れ、にかわが溶けだした上澄み液を捨て再び使用する。駿河湾の海岸から採取した砂で画面に浜を表現することもある。米国に暮らす知人が、珍しい色の鉱物だと送ってくれたことも。自然との近しさが創作意欲を支える。

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