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「オペラ座の怪人」劇場その奥に(中) 成長する歌姫

(2018/9/7 16:24)
「オペラ座の怪人」は、怪人のクリスティーヌに対する狂気の愛が描かれる=2017年、京都市の京都劇場
「オペラ座の怪人」は、怪人のクリスティーヌに対する狂気の愛が描かれる=2017年、京都市の京都劇場

 プリマドンナの代役として舞台に立ち、大喝采を浴びる歌姫クリスティーヌ。怪人から狂気じみた愛を受け、幼なじみの青年貴族ラウルと恋に落ちる。「オペラ座の怪人」のヒロインは、2人の男性の間を観客の心に代わって揺れ動く。
 静岡ロングラン公演では、苫田亜沙子さんが役の1人。「作品のタイトルは『怪人』だけど、物語を引っ張るのはクリスティーヌ。2人に対する愛の解釈は、作品の中でも大きなテーマ」。歌唱の透明度や説得力とともに、感情の変化を事前につかんでおくことが大切だ。
 父を亡くしたクリスティーヌにとって、ひそかに歌を指導してくれる怪人は父性と依存の対象。一方のラウルは誠実な熱血漢で、愛を育む相手として申し分のない存在だ。繊細な感情を、現代のモーツァルトと言われるアンドリュー・ロイド・ウェバーの名曲に乗せて届ける。
 「受動的でふわふわした女性だと思っていたけど、実はしんが強くてエネルギッシュ」とは長く演じた上での率直な感想。自らの意志で歌い、決意し、戦う姿は「19世紀の物語とはいえ、現代の女性っぽい感覚」と捉える。
 今回、藤枝市出身の佐野正幸さんが怪人役、静岡市出身の鈴木涼太さんがラウルとして舞台に立つ。「2人とも稽古の相手をしてくれて、たくさんのことを学ばせてもらった」。自己実現へのレッスンは、成長していく歌姫の追体験だ。
 劇団四季に入団した初年に起用された役には運命を感じる。その後も毎年演じ続け、「いろいろな作品に出ながら、必ずこの役に戻ってくる。表現の一つ一つを大切にしていきたい」。スポットライトの下、“怪人”に鍛えられた神秘の歌声を響かせる。
 

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