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クラシックホテルズ(5) 雲仙観光ホテル(長崎県)

(2018/4/21 00:08)
客船をイメージしてデザインされた雲仙観光ホテルの館内=長崎県雲仙市
客船をイメージしてデザインされた雲仙観光ホテルの館内=長崎県雲仙市
雲仙観光ホテル
雲仙観光ホテル

 豊かな自然と温泉に恵まれた雲仙が、国内で初めて国立公園に指定されたのは1934年。雲仙観光ホテル(長崎県雲仙市)はその翌年の35年、雲仙温泉街の一角に創業した。外国人観光客を誘致するため国策として建てられた洋式ホテル。「究極のホテルは客船」というコンセプトでデザインされ、快適でぜいたくなひとときが楽しめる。
 >写真特集 クラシックホテルズ(5)
 雲仙温泉街は、標高約700メートルの高地にあり、平地に比べて5度ほど気温が低い。明治時代から外国人らの避暑地や保養地としてにぎわってきた。
 ホテルの外観はスイスの山小屋風で、むき出しの丸太の柱などが特徴的。空にも山々の緑にも映え、大海原を航海する豪華客船のような雰囲気も漂う。館内は、木の質感を出す日本伝統の手斧[ちょうな]削りを施した柱など細部までこだわりが見られ、東洋と西洋の芸術が融合している。
 客室のドアノブは、身長の高い外国人に合わせ、床から135センチと高い位置にある。温泉は酸性の硫黄泉。観光客に人気だが、一方で館内の真ちゅう製のドアノブなどを変色させてしまう。このため、スタッフが毎日丹念に磨き上げ、黄金色の輝きを保っている。
 戦後の46~50年に米軍に接収されて一般営業を停止した時期を除き、さまざまな要人や著名人が同ホテルを訪れた。54年には映画「君の名は」のロケが雲仙で行われ、俳優の岸恵子が扮[ふん]する主人公・真知子の勤務先のホテルとして館内でも撮影された。61年には昭和天皇、皇后両陛下がご宿泊された。その際、天皇陛下は「ホテルの庭たなにまつはる山藤の花さきにほふ春もたけつゝ」という歌を詠まれた。
 2003年、国(文化庁)の有形文化財に登録されたほか、07年には「長崎県まちづくり景観資産」に登録、経済産業省「近代化産業遺産」にも認定された。
 船橋聡子総支配人(51)は「『原点回帰』をコンセプトに、クラシックホテルの社会的使命として新しい時代の幕開けにふさわしい国際交流事業、そして地域と世界を結ぶ文化発信を推進していきたい」と話している。(長崎新聞社)

 ■究極のカクテル「Shine圀(くに)の輝(ひか)り」
 長崎県産のみかんジュースを使ったクラシックカクテル。わが国最初の国立公園である雲仙の豊かな自然をイメージし、四季折々の花々をエルダーフラワーリキュールで、木々をローズマリーで表現した。

 ■メモ
 客室数39▽料金1人3万5000円~(1泊2食付き、1室2人利用)<電0957(73)3263>

 ■アクセス
 長崎空港から無料シャトルバスで約1時間半、西九州自動車道諫早インターチェンジ(IC)から国道57号経由、車で約1時間。島原港からバスで約40分。

スイスの山小屋風の外観が特徴
スイスの山小屋風の外観が特徴
カクテル「Shine圀(くに)の輝(ひか)り」
カクテル「Shine圀(くに)の輝(ひか)り」

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