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川根高 県外志願者ゼロ 全国募集、PR活動強化

(2018/3/9 07:03)
静岡県立川根高は本年度から全国募集を開始したが、県外の志願者はいなかった=8日午後、川根本町徳山
静岡県立川根高は本年度から全国募集を開始したが、県外の志願者はいなかった=8日午後、川根本町徳山

 静岡県立川根高(川根本町)は2018年度入学者選抜で、県内公立高普通科では初めてとなる生徒の全国公募を実施したが、県外からの入学志願者はいなかった。定員80人のうち約1割の特色選抜枠は生かされず、「過疎化の歯止めに」と期待していた地域の思惑も外れた。県や町、同校は19年度入学者の確保に向け、対応を進める。
 県や町の関係者が要因に挙げるのは、全国募集を実施する他県の高校と比べてPR活動が遅くなり、県外生徒に売り込む時間が少なかったこと。
 関係者によると、県外高校の多くは5、6月に東京や大阪などで説明会を実施し、夏のオープンスクールなどに誘導している。一方、県教育委員会が川根高の全国公募を発表したのは昨年7月24日。その2日後に行われた夏季の1日体験入学には、県外生徒をほとんど呼び込めなかった。県高校教育課の沼里智彦班長は「毎年7月に次年度入学者選抜の実施要領が決まる。そこからのスタートで、周知が図れなかった」と話す。
 町内唯一の高校である川根高を支援する町は全国公募に合わせ、寮の新設や公設民営塾の運営、奨学金制度の創設などを打ち出して受け入れ体制を強化してきた。鈴木敏夫町長は「学校や医療福祉施設がなければ、町外に人が出て行ってしまう。高校の存続は最優先課題」と話し、今後もサポートは惜しまない考えだ。
 県教委は7日の県議会文教警察委員会で、県外の学校と協力し都市圏での合同説明会に参加するなど、積極的に情報発信していく考えを示した。沼里班長は「19年度の入学者選抜は他県と同じタイミングで広報ができる。自然環境やカヌーなど、川根高ならではの特色を打ち出していきたい」と話した。

 <メモ>全国から生徒を募集することで、学校や地域の存続を図ろうとしている自治体は全国にある。成功例として知られる島根県では、県立高19校が県外生徒を積極募集。「しまね留学」と称して首都圏での合同説明会やバスツアーを主導し、PRを後押しする。隠岐島前高は2010年度から「島留学」として受け入れを開始。初年度の県外入学者は5人だったが、地域一体の支援を受け、15~17年度入試は県外入学枠24人に対し50人前後が志願。生徒数はV字回復を遂げた。

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