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鉛なしメモリー素材、電流漏れ原因発見 静岡大・坂元准教授

(2017/9/7 08:20)
ドメイン壁の構造解析により電流漏れの原因を突き止めた坂元尚紀准教授=6日午前、浜松市中区
ドメイン壁の構造解析により電流漏れの原因を突き止めた坂元尚紀准教授=6日午前、浜松市中区

 静岡大電子工学研究所の坂元尚紀准教授(40)は6日、人体に有害な鉛を使わない安全なメモリー材料として研究開発が進む「鉄酸ビスマス」を原子レベルで解析し、素材の機能低下を招く「電流漏れ」の原因を突き止めたと発表した。国際学術誌「ネイチャー・マテリアルズ」にこのほど掲載された。
 ICカードなどに記憶する文字や画像は、電気によってプラスとマイナスのイオンの位置関係を変化させることで情報が蓄積される。現在は鉛を含むメモリー素材が使用されているが、人体への影響を踏まえて鉛素材からの脱却に向けた研究が世界的に進んでいる。鉄酸ビスマスは安全な素材として期待される一方、電流が漏れることで機能が落ちるという弱点を抱えている。
 坂元准教授は異なる並びのイオンを隔てる「ドメイン(分域)壁」に注目し、電子顕微鏡で観察と構造解析を行った。その結果、壁に含まれる鉄のイオンが不安定な状態になっていたほか、ビスマスも一部欠損していたことが分かった。
 ドメイン壁から電気が熱エネルギーとして外部へ放出され、機能低下を招いていたとみられる。
 鉄酸ビスマスの研究はスロベニア、スイスの研究機関と連携して進めている。坂元准教授らは今後、ドメイン壁の修復方法など弱点克服に向けた研究を進めていくという。

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