「親ウナギの保護重要」 浜松、研究者が講演
(2017/3/11 08:56)-
浜名湖周辺の自治体や漁業関係者などでつくる「浜名湖地区水産振興協議会」は10日、ウナギの生活史をテーマにした講演会を浜松市西区の舞阪協働センターで開いた。増養殖研究所・ウナギ種苗量産研究センター(三重県)の須藤竜介氏が講演し、「(産卵期を迎えた)親ウナギの保護が資源の保全に最も重要」と強調した。
2005年から浜名湖でウナギの調査、研究に取り組む須藤氏は、産卵が近づくと体が黒ずみ、目や卵巣が大きくなる―など親ウナギの特徴について解説した。浜名湖では雌が生後10年ぐらいで産卵期を迎えるとし、「せっかく産卵できるまで成長した親ウナギを食べてしまうのは非常にもったいない」と語った。
同協議会などが行っている「浜名湖発親うなぎ放流事業」については「先駆的な取り組み。効果は必ずある」と評価し、「浜名湖がモデルとなって親ウナギ放流が全国に広がってほしい」と期待を込めた。
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