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茶業経営に「カイゼン」導入 静岡県、トヨタ式で生産性向上

(2018/3/18 07:44)

 静岡県は4月から、トヨタ自動車と連携し、「カイゼン」で知られる同社の高効率の生産管理ノウハウを、本県茶業経営に応用する実証実験を行う。担い手不足や放棄茶園問題の改善にもつながる生産性向上を目指す。稲作などを対象にトヨタが提供している農業IT管理システムを、茶シーズンの本格化に合わせて牧之原、掛川両市内で大規模茶園を管理する2法人で導入する。トヨタ自動車によると、茶業での活用は全国で初めて。
 導入するのは、自動車事業の蓄積を基に開発したクラウドサービス「豊作計画」で、2014年の提供開始後、愛知県や石川県を中心に13道県の米や麦、大豆生産などに関わる約60経営体に導入済みという。農業者がスマートフォンやタブレットなど手元の情報端末を通じて作業実績を入力したり、当日の作業指示を受けたりする。農地や作業者、農機、資材の利用状況などを一元管理し、作業の進捗(しんちょく)管理、栽培履歴などをリアルタイムで確認できる。
 実証実験の場は、牧之原市(摘採面積25ヘクタール、雇用9人)と掛川市(同15ヘクタール、同7人)の2法人。予定では、2年かけてデータを収集する。山間部や平たん地に点在する茶園を対象に、ほ場当たりの収益性や労働生産性などを検証する。期間中、トヨタ式のカイゼン手法の指導も受けて効果を高める。
 他県の導入事例からは、事務作業の大幅低減による労務費5%削減、育苗工程の無駄を減らすことによる20%の資材費削減、従業員の作業改善意識の向上といった成果が報告されているという。
 茶価低迷で生産農家の厳しい状況が続く中、県農業戦略課は「労働力や労働時間を抑えながら規模拡大による収量増を図るためにも生産性向上は不可欠。結果を広く分析し、本県の茶業活性化に生かしたい」としている。

 <メモ>カイゼン(改善) 無駄やミスを無くして生産効率を上げるための工程見直しなどの活動で、製造業の生産現場などで取り入れられている。世界の自動車産業をリードするトヨタのカイゼンは無駄を徹底的に排除し、注文に応じ短時間で効率的に高品質の自動車を造ることを目指す同社ならではの生産管理方式として知られる。

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