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試行入札販売落札67% 静岡茶市場、経営改善策を模索

(2017/9/1 07:59)
入札状況に見入る茶商ら=6月19日午前、静岡市葵区の静岡茶市場
入札状況に見入る茶商ら=6月19日午前、静岡市葵区の静岡茶市場

 売り手と買い手が値段交渉する「相対(あいたい)取引」が特徴の静岡茶市場(静岡市葵区)は、今年の二番茶取引シーズンに入札販売を試験実施した。減産と茶価低迷で業績が圧迫されている同市場の経営改善策の一つとして2015年2月にJAグループから県茶業会議所に導入の検討が提案されていた。
 入札販売は6月14日から7月12日まで、連日実施した。227点が出品され、約67%の153点が落札された。
 出品されたのは、煎茶の製造過程で荒茶から取り除いた茎などの副産物を利用して作られる「出物」が大半を占めた。今期の二番茶は減産のうえ相場が高めに推移したため、出物は代替品として需要が高まった。
 入札方式は売り手にとって最高値で販売できる取引方法で、本県に次いで生産量全国2位の鹿児島県では電子入札取引が採用されている。一方、相対取引は、茶の鑑定技能を持ち、需給動向をリアルタイムでつかむ茶市場職員が仲介することで、いろいろな特徴のある荒茶を短時間でさばくことができるメリットがあるとされる。
 今回は、入札方式を県内の生産者や茶商がどう受け止めるかを検証するのを主目的に実施した。
 10日間入札に参加し、出物を仕入れた静岡市葵区の茶商前田冨佐男さんは「値段の付け方は工夫が必要だったが、急ぎで必要な品がある時は助かった」と話した。ただ、製茶問屋が欲しい品質の茶を迅速に手当てすることができる相対取引の良さを再認識する機会にもなったという。
 一方、相対取引は売り手側が最初に決める「指し値」からだんだん値下げされるため、買い手優位の構造になっている。JA静岡経済連の担当者は入札について、将来的な導入に向け前進するための取り組みとの見方を示した。
 同市場の内田行俊社長は「入札制度の導入で茶価が上昇するとは限らない。今回落札された数量も今シーズンの県内二茶取引全体の約1%にすぎず、今後の実施は未定だ」と慎重な姿勢を見せた。

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