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トマト安定生産へ、水分調整を自動で 静岡県農技研が開発

(2018/9/19 17:00)
トマトの苗の重さと蒸散量を推定する装置=7日、磐田市の静岡県農林技術研究所
トマトの苗の重さと蒸散量を推定する装置=7日、磐田市の静岡県農林技術研究所

 「おいしいトマトを誰もが簡単に栽培できたら」―。静岡県農林技術研究所(磐田市)は、高品質のトマトを安定的に生産する自動給水システムを開発した。生産者の高齢化や担い手不足が進む中、同システムを軸に新規参入した農家や企業も効率的に栽培管理できる仕組み作りに取り組んでいる。
 同システムは、糖度など栽培の決め手となる水分調整を自動で行う。トマトが外に排出する水分「蒸散量」をセンサーで正確に感知し、必要な水の供給量、タイミングをあらかじめ設定した数値に基づきコントロールする。県農技研が3年がかりで開発した。
 既に一部の農家で導入されている。トマト栽培のベルファーム(菊川市)は、2016年4月からハウス内の一部の区画で実証試験を実施中。同社によると、システムを導入後、収量は5~15%ほど増加。担当の伊東ゆみ彦さん(29)は「水分を過不足なく供給でき、作業負担も軽減できる」と話す。
 将来は水分量だけでなく、ハウス内の温度、湿度、光量などを管理する技術開発にも取り組む予定。「農家の減少が予想される中、生産性向上が本県農業の課題」と県農技研の大須賀隆司研究統括監。「低コストで安定生産ができるよう実験を重ね、農家の経営安定化につなげたい」と話す。

 <メモ>農林水産省の統計「農林業センサス」などによると、2015年の県内の農業就業人口は5万7322人で、10年前の05年と比べて38.9%減少している。農業従事者の平均年齢は61.5歳。60歳以上が7割以上を占め、担い手の高齢化が課題になっている。

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