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リニア準備工9月18日開始 静岡、作業員宿舎建設

(2018/9/15 07:17)

 JR東海は14日、リニア中央新幹線南アルプストンネル工事静岡工区の準備工事を、18日に開始すると発表した。工事作業員の宿泊施設を建設する。大井川流域の市町など利水者との協定締結を巡って膠着(こうちゃく)状態が続く中で、トンネルの本体工事に向けて前進した形だ。
 宿泊施設は静岡市葵区の椹島、西俣、千石の3カ所に設け、いずれも収容規模は250人程度。西俣、千石は2019年春ごろ、椹島は20年半ばの完成を目指す。工事には林道東俣線の通行許可が必要で、静岡市は14日、宿舎建設に伴う資材搬入を目的とした同社からの申請に対し、許可を与えた。
 同社は14日、県環境影響評価条例に基づき、準備工事に関する事後調査報告書を県と静岡市に提出。宿舎建設に伴い移植した重要種の植物の生育状況について、変化は見られないとした。県はホームページなどで報告書の内容を公開し、県民の意見を募っている。
 リニア工事では、大井川の流量減少問題を巡り、同社と県、流域市町、利水団体との間で対立が続いている。同社の担当者は同日、取材に対し「(本体工事に利水者の同意が必要という)ルールはないが、われわれの環境保全措置に理解していただけるように努力を続ける」と述べた。
 県中央新幹線対策本部長の難波喬司副知事は「宿舎工事が大井川水系の水資源や南アルプスの自然環境に与える影響は極めて軽微と考えられる。トンネル湧水全量を大井川に戻すことに関しては(JR側に)誠意ある対応をお願いしたい」とコメントした。

 ■静岡市長「適正に審査し通行許可」
 JR東海のリニア中央新幹線南アルプストンネル工事の準備工事に関する林道通行許可を出した静岡市の田辺信宏市長は14日、「南アルプスユネスコエコパーク林道管理条例に基づき、適正に審査した上で許可証を交付した。今回の工事は準備工事であり、県や流域市町、利水団体などが懸念している『水問題』には直接影響のないものであると認識している」とコメントした。

 ■市民団体が抗議
 JR東海のリニア中央新幹線南アルプストンネル工事の準備にあたる作業員宿舎建設工事に絡み、静岡市が14日、同社に林道通行許可を出したことに対し、市民団体「南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡」は同日、市に抗議の申し入れを行った。
 市民団体は宿舎の建設予定地に希少種が6カ所にわたって存在しているとし、通行許可を出す前に専門家による事業影響評価協議会を開催すべきだったと主張。通行許可は南アルプスユネスコエコパークの理念とも一致しないと指摘した。
 申し入れ書を受け取った同市の大村博企画課分権・広域連携推進担当課長は「適正に審査した上で許可証を交付した。リニアに関するすべての工事を容認したわけではなく、自然環境の保護については今後もJR東海と協議していく」と説明した。

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